行政
文化産業強化促進事業助成金をJFWが受託繊研,〔11・4・27(2)〕

日本ファッション・ウィークリー推進機構(JFW)は経済産業省の11年度文化産業強化促進事業助成金(クリエーション・ビジネス化支援事業)を受託した。これによりJFWの事業推進の一環として、新進・若手、中堅も含むクリエーターと企業を支援する。

素材
加工剤調達に影響繊研,〔11・4・7(2)〕

東日本大震災の影響が染色整理業界に及んでいる。染色整理に必要な助剤、加工剤の原料となる化成品を製造している茨城県鹿島地区の化学工場が被災したほか、東京電力の計画停電によって静岡県冨士市や千葉県の化学工場が操業停止。とりわけ深刻なのはさらしや漂白に使う過酸化水素で、製紙など繊維以外の業界も入手に動いており、現状の品薄感にとどまらず、5月以降の在庫切れが懸念されている。

アパレル
原料調達難深刻・中国アパレル生産繊研,〔11・3・8(3)〕

日本向けアパレル生産としてこれまで非常に使い勝手が良かった中国は、労働力不足と人件費上昇に加えて繊維原料価格が高値で推移。ガソリンや電気などをはじめとした物価高も重なり、縫製工場やニッター、OEMメーカーなどが深刻な苦境に立たされている。日本市場が求めるロットの幅広いデザイン物を多品種で短納期に供給できる産地は、上海や広州など繊維生産のインフラが整った中国以外に見当たらない。深刻な原料不足の行方によっては、日本向けに商品を供給できない事態も予想される。

アパレル
震災、計画停電で納期に影響繊研,〔11・4・25(3)〕

国内生産を主力とするアパレルメーカーにとって、東北地方を中心とした被災は今秋冬物の納期に大きな影響を及ぼした。「外国人労働者が帰国してしまい、一部の工場で納期遅れが発生している(キャリアメーカー)」「一部の縫製工場で震災後約1週間作業が止まっていたため納期遅れが生じている」「被災工場に関しては4月納期分の商品の材料(生地など)の投入が済んでいたため、新たに材料を購入して国内外の他の工場に生産を依頼した」など。

アパレル
"節電ビズ"期待高まる繊研,〔11・4・27(1)〕

夏の電力不足を巡り、社会全体での節電対策が進む中、メンズ業界ではクールビズスタイルの進化版「節電ビズ」への対応が強まっている。「震災による価値の転換」「ライフスタイルの変化による消費動向への影響」が指摘されており、メンズではビジネスシーンでのカジュアル化に拍車がかかりそうだ。消費マインドの冷え込みが予想されているが、高機能を装備したシャツ・パンツスタイルをはじめ、ジャージー素材のシャツなどクールビズ対応商品は前年実績を上回る売り上げが期待されている。

アパレル
存在感増すミャンマー生産-日・韓からオーダー急増繊研,〔11・5・10(1)〕

チャイナプラスワンのアパレル生産地として、ミャンマーの存在感が増している。日系、中国系の縫製工場の投資が相次いでおり、日本への輸出量も増加傾向にある。低廉なコスト、豊富な労働力への期待が大きく、日系企業の"ミャンマー詣で"が続きそうである。

流通
通勤身軽に快適に リュックで両手スッキリ日経,〔11・4・15(27)〕

通勤など外出時に身軽な装いを選ぶ人が首都圏を中心に増えている。長く歩いても疲れにくい靴や、両手が自由になるバッグなどの売れ行きが好調。根強い健康志向に加え、東日本大震災の影響による節電対策や交通の乱れに対する「備え」の心理も働いているようだ。自転車の利用も需要拡大を後押ししている。

クリーニング
アパレルの製品検査のポイント技術情報,40(12),〔11・3〕p1~9

クリーニング店のお渡し前のチェックポイントとして、服種別にチェックすべき位置を図解した。これらの位置は、これまでの事故申し出の件数が多いものから選択した。さらに収縮の判断方法、生地表面の外観検査法、チェックの順序、特殊な用語の解説などを付してあり、行き届いた解説である。クリーニング以外でも、アパレル検品の標準として役立つ。

品質管理
様々な縫製トラブル事例アパレル工業,〔11・4・1(3)〕

縫製リボン(仮称)とは、細い繊維を用いて織られた高密度の織物において、付着物(大きいものでは5mmを超える)が縫い目についていることがある。縫い目からリボンが出ているように見える。この発生メカニズムはミシン針により織り糸が切断されて発生する繊維の粉が針の熱で溶けてミシン針に付着し、それが剥がれて縫い糸により生地に固定されるため。ミシン針による対策としては、より細い針を使い、LPコーティング針を使用して、付着を防ぐと効果がある。この他に「ニットプリントでの針穴跡が目立つトラブル」について解説している。

その他
エシカルで消費を力に日経MJ,〔11・3・30(1)〕

東日本大新震災の発生後、「エシカル」な消費行動が広り始めた。節約・自粛ムードが高まるなかで、震災地支援の寄付やエネルギー=環境問題への配慮など、さまざまな形の社会貢献に関心が集まっている。エシカルはこうした消費者意識と企業活動や商品・サービスをつなぐキーワードとなる。エシカルとは、本来「倫理的」、「道徳的」を意味する英語で、環境保護や産地での労働搾取の解消、フェアトレードに配慮する姿勢を示す。