流通
衣料消費市場、どこでどれだけ売れているか?繊研,〔18・11・9(6)〕

消費者がどこでファッションを買っているのか、過去10年間での販路の伸び・縮小をみている。服の販路別シュアは08年から17年に百貨店は29%から19%、量販店は16%から11%、専門店は47%から56%、通信販売8%から14%になっている。

行政
経産省19年度当初予算案1兆2421億円繊研,〔18・12・25(2)〕

経済産業省は19年度当初予算額1兆2421億円(18年度比3%減)と18年度補正予算額2784億円を公表した。19年10月の消費増税などに伴う臨時・特別措置として、キャッシュレス決済を導入した中小・小規模事業者による消費者へのポイント還元支援、AIやロボットなどの技術開発、データ活用の促進推進、物作りや商店街の活性化などの中小企業支援、インバウンド拡大策や海外での事業支援を強化する。

素材
エアバックをリサイクル繊研,〔18・11・17(1)〕

豊田通商グループが環境に配慮した素材を次々と開発している。集めた自動車エアバックをケミカルリサイクルしてナイロン糸として再生し、スポーツ、アウトドアブランド生地向けにして販売する。開発は台湾の原糸メーカーと行っており、「高強力なナイロン66を使ったエアバックを活用する」点が特徴だ。品質の確立、安定が難しいが、より強力な再生ナイロンを求めるスポーツ、アウトドアブランドのニーズは高い。

アパレル
19年春夏のコレクションのキーワード繊研,〔18・11・26(3)〕

19年春夏コレクションは、欧米も東京も多様性がキーワードになった。ジェンダーや国籍、肌の色、体形、年齢、職業。多様な生き方や人間性を認め合おうとする動きが世界的に広まるなか、モデルの容姿やヘアメイクを通して多様性を魅力的に発信するブランドが増えた。様々な垣根が取り払われて、ファッションの自由度がぐっと高まった。

アパレル
スマートファクトリー本格稼働繊研,〔18・11・28(1)〕

TSIホールディングスグループの縫製工場、TSIソーイング(西内渉社長)米沢工場は、IoT(モノのインターネット)による最新デジタルミシンなどを活用したスマートファクトリーの本格稼働に入った。JUKIや島精機製作所と協業した生産ラインを導入し、高効率に生産する。総投資額は約6億円。米沢産地をはじめ尾州、北陸など国内テキスタイル産地と共同で高付加価値の商品開発を目指す。

アパレル
在庫焼却への批判をどう受け止めるか繊研,〔18・12・6(2)〕

アパレル製品の在庫償却処分に対して、消費者からの批判が高まっている。H&Mやバーバリーから始まり、日本でも問題になりつつある。世界的なサスティナビリティへの関心が高まる中で、最大の問題は年間14億点とも言われる在庫。これをいかに減らすか、業界全体で取り組む問題である。

クリーニング
アパレル製品の洗濯とメンテナンス山田勲, 繊学誌, 74(12), 〔18・12〕p621~634

衣類やその素材の多様化と共に洗濯とメンテナンスの方法もそれに合わせた知識や工夫が必要となってきたことから、アパレル製品の企画・設計・販売に携わる方に向けて汚れや家庭洗濯、商業洗濯等の洗濯に関する基礎的知識を詳細に解説している。家庭洗濯やクリーニングによる消費者クレーム対応、衣類の機能を損なわない手入れ、消費者への適切な取扱いの説明や指導などに役立つ内容となっている。

消費
「衣服ロス」課題に読売,〔18・11・1(14)〕

捨てられる服は「衣服ロス」とも呼ばれ、問題になっている。経済産業省によると、衣料品の供給量は、バブル期の1991年に約20億点だったのに、2016年には約37億点にまで増えた。一方で、市場規模は約15兆円から約10兆円と3分の2まで縮小している。小島ファッションマーケティングは、18年上期のデータから下着を除いた衣料品の供給量約29億点に対し、消費されたのは約13億5000万点で、53.4%もの服が在庫として残っていると推計した。

健康・快適性
涼感加工テープ開発繊研,〔18・12・19(4)〕

涼感加工テープは、吸湿冷感機能のあるキシリトールを配合したテープである。汗などの水分と結合すると周囲の熱を吸い取る反応を起こすため、ひんやり感じられる。このテープを衣服の内側に縫い付けて利用できる。

品質管理
ロス削減や品質向上加速繊研,〔18・11・9(9)〕

クラボウグループのタイクラボウと紡績のサイアムクラボウは今後、投資や事業改革を進めるための「基盤強化」のため、マニュアルや設備、機械を見直し、2年でロスを削減した。納期対応やコストダウンで品質向上に繋げ、糸や生地作りに必要な使用量の削減、機械点検などの見直したところ、生産効率が高まりC反が減るなど品質向上も進んだ。タイでは、人件費高騰、原料高が進む中、リピート品を安定的に作り供給し、機能を磨き競争力を高めている。