行政
厚労省、アパレル従業者の能力評価策定日経MJ,〔05・5・13(4)〕

厚生労働省はアパレル産業に従事する労働者の能力を評価する統一基準を策定した。仕事の内容をデザイン、縫製、店舗管理など8つの職務に分類、それぞれの職務で4段階のレベルを設け、必要とされる項目を明示した。

規格関連
JlSマーク制度の改正政府刊行物「時の動き」〔05・7〕P24,25

JISマーク制度を定めた工業標準化法(1949年制定)の一部が、昨年6月に改正され、本年10月1日に施行される。主な改正点は次の通り。①現行では国が製造工場の品質管理体制を審査しJIS工場として認定していたのを国に登録された認証機関が認証を行う。②JISマーク対象製品について従来の「指定商品制」が廃止され、認証可能な製品規格があるすべての製品が対象となった。③事業者が製品規格に適合していることを確認する「自已適合宣言」が認められた。これに伴ってJISマークのデザインが変わり、現行のJISマークは平成20年9月30日まで有効となった。

素材
ここに技あり:高密度織物繊研,〔05・5・16(4)〕

「コンパクト」。ファッションの世界で、生地の質感を表現するキーワードが広がって久しい。とりわけ、高密度織物は目が詰んで締まった感覚を体現する素材として定着した。その生産と技術力で世界に知られるのが、第一織物。コーティング剤やラミネート加工に頼らずに、「超・撥水防水」を織り上げる。登山などのハードなアウトドア用だけにとどまらず、パリやミラノから発信するデザイナーにもファンが多い。ハイテク素材がハイファッションに迎えられたと同時に、同社の活躍の場も広がってきたからだ。打ち込み本数より品揃えを方針とした成功のストーリーが紹介されている。

加工
ソニック法による糊付け布の剛さ評価 松梨久仁子、島崎恒蔵繊消誌,46(5),〔05・5・25〕p51~59

音波の伝達速度を測定するソニック法を用い、糊付け布の曲げ剛性を求めた。糊付けの際の糊濃度を変えて、6段階の剛性を得た。布の測定方向は、15度おきとした。ソニック法の剛さ測定結果は、KES法の曲げ剛性値と比較され、糊を付けない場合の数値測定値を除した比率(基準化値)を用いると、両者はほぼ直線状にプロットされることを知った。また布が変化しても曲げ剛性の推定が可能であった。本研究からソニック法が曲げ剛性を評価できることが導かれた。ソニック法は、試料を切り取ることなく(非破壊試験)、簡便かつ迅速な測定が可能である。

アパレル
05~06秋冬メンズ展示会ジャケットが本命アイテム繊研,〔05・5・16(16)〕

05~06年秋冬メンズの展示会でこだわりのジャケットが増えている。上質なテキスタイルをスペシャルなパターンにのせたジャケットはバイヤーからも好評。ここ数シーズン続いているジャケット&ジーンズのスタイルの広がりを背景にこだわりジャケットが秋冬の本命アイテムに踊り出ている。

流通
国内SC売り場面積4千万m2を突破日経MJ,〔05・5・20(5)〕

日本のショッピングセンター協会によると、国内のSCの売り場面積が初めて4千万m2を 超えた。GMSの大規模な出店を続けているためで、国内の小売売り場全体の3割近い比率に達した。

クリーニング
アパ産協が洗濯タグの表示統一日本クリーニング,〔05・5・25(4)〕

文章で示される注意表示作成の指針を、アパ産協が示した。洗い方、脱水、乾燥、アイロン、着用、手入れ、保管の6項目について、「素材ごとの取り扱い方法を適切に取り扱わなかった場合に起きる現象」を、合計83パターンにまとめた。これら「一般表示」と、業界で使用される「専門表示」の2部構成とした。一般表示の各項目は、「取り扱い」「事象」「適用」から成る、指針を小冊子にまとめ、アパレルメーカー、副資材メーカー、百貨店、量販店に配布して、指針の徹底を呼びかける。
 グラマラス、セレブをキーワードにショップ集積した売り場が、全国のファッションビルに広がっている。エレガンス系ブランドの盛り上がりが一段落し、代わってセレブカジュアルが若い女性のトレンドをリードしているからだ。昨年は話題の中心が関西の新ブランドや新業態、大手アパレルの新ブランドなどだったが、ここへ来て、主役が渋谷109に旗艦店を持つ“まるきゅう系”になったことも見逃せない。

品質管理
中国国内で繊維製品または衣料品を販売する際に適用される法律・法規と検査要求事項の解説-日本語版-カケンNews,71,〔05・7・1〕p11

日本化学繊維検査協会が発行。冊子(無料)の希望連絡先:同検査協会の最寄りの事務所、あるいは本部企開発部(竹田)。
TEL:03-3241-7309 FAX:03-3245-0773 E-mai1:h-takeda@kaken.or.jp

その他
団塊向けの服造りに役立てたい繊研,〔05・7・4(3)〕

文化学園の研究機関、文化・服装形態機能研究所はこのほど独自に実施した高齢者衣服調査の結果をまとめた。「生活スタイル」「普段着の服装」「下着」の大きく三つに分けた設問のうち、下着については女性が85%、男性は87%が「満足していると」と回答。反面服全体へは「男性向けはS、女性向けはLの品揃えが少ない」などサイズ展開の充実も求める声が目立った。