行政
企業の社会的責任-経産省が取組み促進日経,〔04.4.30(3)〕

経済産業省は法令順守や環境保全など企業の社会的責任(CSR)に関する取組みを促すため、政府による支援策の検討に入った。不祥事などに対応するリスク管理能力の向上策、CSRに関する取組みを開示する基準などについて幅広く検討し、有識者懇談会が今夏にも報告書をまとめる。
用語解説【CSRとSRI】
CSRとはCorporate Social Responsibilityの略で「企業の社会的責任」のこと。経営に社会的公平性や法令順守の徹底、環境への配慮などを取組むことで、経済的な利益だけでなく、環境保全、雇用確保、人権などについても企業が「良き地球市民」としてバランスよく責任を果たすべきだとの考えに基づく。欧米から始まり、日本でも企業統治の新しいあり方として注目される。企業がCSRにどれだけ力を入れているかを投資先の選定基準とする社会的責任投資(SRI=Socially Responsible Investment)も広がっている。

素材
濡れない新競泳水着繊研,〔04.4.16(5)〕/日経産,〔04.4.16(23)〕

デサントはアテネ五輪にむけてバイオミメティクス(自然界のデザイン・機能を応用する科学)を採用した新競泳水着を発売した。鳥類カワセミの翼の構造を応用、素材表面に羽毛の微細な凹凸を模したビーズプリントを施し、競泳時に体の回りに乱流層をつくることで流水抵抗を従来比5.5%抑える。撥水性は表面の油分と表面構造で保水率10%以下に抑えた「濡れない水着」が特徴。

加工
ナノ技術で4新加工繊維ニュース,〔04.4.1(3)〕

日清紡は、ナノ技術を応用して撥水性、防汚性、スキンケア性、ソフト性のそれぞれを付与する加工を商品化した。新開発の撥水加工は、撥水基の生地表面への整列をナノ・レベルで制御することにより、通気性を損なうことなく耐久性の高い撥水性、撥油性を付与する。防汚加工は、ナノ・サイズの加工剤を用いたもので、吸水性を保ちながらエンジンオイルなどに対する撥油性も備える。スキンケア加工は、皮膚の構成成分に似たナノ・サイズの擬似角質ポリマーを生地に固着させるもので、角質層と同じような水分コントロール機能や皮膚のバリア性を備える。またソフト加工は、シリコーンなどの分子を数10ナノ・レベルに制御し、繊維内部まで浸透させることを可能にし、洗濯による風合い耐久性と吸水性を高めた。

アパレル
男だって美脚に日経,〔04.3.30(35)〕

「脚を長く美しく見せる」特徴をうたった男性用パンツが増えている。女性の間で定番商品となった「美脚パンツ」の男性版。オンワード樫山は4月から男性用美脚パンツを本格展開する。ひざの位置やヒップのポケットを通常より高く設け、はきにくくならにようアイロンを使って立体的に縫製し、自然な丸みを持たせた。はるやま商事は「脚長スーツ」を発売。同様にひざ位置を高くする設計や立体縫製が施してあり、上着部分も脚の長さを引き立たせるために着丈を短くするなど工夫を凝らした。メーカーズシャツ鎌倉は、日本人の脚の長さやお尻の形を細かく研究した独特の裁断が売り物である。

総額表示
総額表示で印象は・・・日経,〔04.4.5(3)〕

消費税込みの総額表示で4割が値上がりしたと感じる一方、4人に1人は値下がり感を持っている。日本経済新聞社が実施したアンケート調査で消費者の感じ方にばらつきが生じていることがわかった。総額表示の義務化については、70.5%が「導入以前に具体的に知っていた」と回答。総額表示の導入については約56%が理解を示した。一方、総額表示を「消費税率引き上げの布石」とみる回答者は87.7%。移行後の価格をどう感じるかについては「値上がりした」が39%なのに対し、「値下がりした」も26.9%あった。コンビニなどでは値上がり感を持つ回答者が多く、一部で実質値下げをしたカジュアル衣料と家電量販店では値下がり感が強い。大手スーパーでも特売商品などを値下げしている。