行政
経産省20年度予算概算要求、当初から15%増繊研,〔19・9・2(2)〕

経済産業省の20年度予算概算要求で、要求額は1兆4292億円、19年度比15.1%増額した。「経済産業政策の重点」に沿い、福島の復興・再生支援や脱炭素化を軸としたエネルギー転換施策の予算を増やす。AI活用などデジタル化への対応、スタートアップ企業への支援、中小企業の事業継承促進や海外事業・インバウンド拡大策も強化する。

素材
再生ポリエステルを進化・拡張繊維ニュース,〔19・10・16(1)〕

サスティナビリティー(持続可能性)に配慮した素材を全面に打ち出そうとする合繊メーカーの機運が高まってきた。18年あたりから再生ポリエステルへの引き合いが高まっていたが、「欧米スポーツアパレル企業との商談ではエコ素材でなければ相手にしてもらえない」「どこもかしこも環境一辺倒」という最近の状況を踏まえ、メーカーは、エコ素材トータルをプロモートするブランド戦略や消費者のリサイクルへの意識を高めるための取り組みを強化し始めた。ここでは合繊各社の動きをまとめている。

アパレル
アパレルにIT技術の波日経MJ,〔19・10・16(9)〕

アパレル業界で商品にIT技術を組み込む動きが広がっている。ジーンズ大手のリーバイ・ストラウスジャパンは、袖口をこするなどしてスマートフォンを操作できるジャケットを発売。仏高級ブランドのサン・ローランは着信の通知などができるリュックサックを発売する。アパレル不況が止まらない中、最新技術を搭載することで裾野拡大を狙う。

アパレル
工場、そのままブランドに日経MJ,〔19・10・25(7)〕

三陽商会が自社工場をそのまま衣料ブランドに育てる戦略を打ち出している。工場の名前を冠することでものづくりを重視する姿勢を鮮明にし、付加価値が高い商品であることもアピールして、顧客に長く愛用してもらう戦略だ。三陽商会の商品であれば、破損した部分の修理を請け負うサービスも充実。アパレルでは価格の二極化が進んでおり、高価格でもこだわりや環境対応を評価する層を囲い込む。

流通
ジュニア市場を掘り起こせ 参入、強化相次ぐ繊研,〔19・10・17(1)〕

ジュニア市場を攻めようとする動きが、至る所で起こっている。ユニクロなどの大手専門店やスポーツブランド、女子小学生ブランドなどのシェアが大きいが、テイストや価格の選択肢が充実しているとはいえない。その穴を掘り起こせとばかりに、新たに参入したり、既存ブランドを強化する企業が増えている。

流通
グローバル大手小売りのサスティナビリティー繊研,〔19・10・21(9)〕

グローバル大手小売りの今後の事業拡大を支える両輪は、デジタル化とサスティナビリティーと、繊研新聞社の「記者の目」で伝えている。サスティナビリティーに関連する活動は、地球規模での環境変動や災害が増える時代にあって、消費者から選ばれ続けるための必須の条件になりつつある。その重要な課題について具体的に説明している。

クリーニング
経時変化に注意が必要な素材について 利用者意識調査全ク連News Release,〔19・10・1〕

全ク連は、「経時劣化に注意が必要な素材について」をテーマに9月から調査を開始している。「シームレスダウン」の経時劣化による圧着剥離の問題や合成皮革、ボンディング加工、コーティング加工布、ストレッチ加工糸(弾性糸)などに使われるポリウレタンなど経時劣化が懸念される素材や製品によるトラブルを防ぐため、消費者がリスクを踏まえた製品の購入や洗濯・クリーニングの判断ができるよう周知することを目的としている。報告書は20年3月下旬の発刊を見込んでいる。

消費
ファッションに関する環境意識繊研,〔19・10・13(4)〕

豊島が行った全国の15~49歳の男女1089人を対象にした「洋服・ファッションに関する環境意識調査」で、「環境に配慮したファッションを取り入れたい」と70%の人が回答している。実際の購入ポイントは、「デザイン」「価格」を選択した人が74%だったが、「環境への配慮」は5%だった。

健康・快適性
アレル物質低減を実現繊維ニュース,〔19・10・17(6)〕

シキボウは、繊維上のアレル物質を減少させる抗アレル物質加工「アレルオフ」を開発した。繊維上に付着した花粉やダニの死骸・フンなどに由来するアレル物質を捕集し、成分を変性させることで無害な物質に変化させる。ダニとスギ花粉を対象とした実験では、90~80%の低減率を確認した。洗濯50回後でも機能が持続することも確認している。

その他
インドネシア市場進出の鍵は?繊研,〔19・10・31(3)〕

世界4位の人口と豊富な労働力を持ち、名目GDP18年では東南アジア最大の経済規模を持つインドネシア。日本とかかわりも深く、日系素材メーカーも商社、縫製工場などが多く進出している。中間層の増加で小売市場としての魅力が高まっているが、日本のアパレル、ファッションの普及はまだ道半ばである。