行政
「価値づくり」で競争力強化日経,〔12・5・31(13)〕

産業技術研究所がまとめた「日本を元気にする産業技術会議」は、「"もの" "こと" "ひと"づくりで日本を元気にしよう!」で、ものづくり一辺倒から脱却し新しい価値づくり(ことづくり)重視への転換を打ち出した。

素材
5・10「コットンの日」綿素材に注目高まる繊研,〔12・5・10(6)〕

快適性、安心、エコといった観点から、綿素材に注目が集まっている。とくにインナー分野では、これまで合繊を使用した保温機能肌着が多く打ち出されていたが、12~13年秋冬向けには、差別化として綿100%を使用する企画が多く見られる。夏場でも一過性に思われた節電ビズが定着、快適性や機能性が引き続きキーワードになる、という。ここでは、更なる広がりに向け、各社の素材開発内容を紹介している。

素材
成長軌道へ回帰図る-合繊メーカーの中期経営計画-繊研,〔12・6・6(1)〕

成長に向けた新たな攻めへ。合繊メーカー各社は、08年のリーマンショックによる足踏みを経て、再び成長軌道を描いている。「持続的成長を実現するための革新と実行」(帝人)、「新しい事業基盤の強化」(クラレ)、「成長戦略の推進」(ユニチカ)。今年から新しい中期経営計画に取り組む3社のスローガンだ。合繊各社は繊維事業を「基幹」とした成長戦略へと舵を切った。

アパレル
「ジャージーデニム」がヒット繊維ニュース,〔12・5・17(1)〕

「パット見はデニムに見えるけどジャージのはき心地」のジーンズが注目を集めている。ジャージーデニムというジャンルの火付け役は、イタリアのディーゼルだ。11秋冬の目玉商品として2011年8月に「ジョグ・ジーンズ」を発売するやいなや、そのはき心地の良さが瞬く間に消費者に伝わり、大ヒット商品となっている。エドウインはディーゼルに遅れること4カ月後にエドウイン・ジャージーズを展開し、12秋冬は各社ともジャージーデニムをメーン商材として打ち出す。

アパレル
コラボで「メード・イン・ジャパン」アパレル工業,〔12・6・1(3)〕

東京ソワールは、国内の素材産地、縫製工場とコラボレーションした「メード・イン・ジャパン」のフォーマルウエアを12年秋冬から打ち出す。これまで素材産地と組んだ企画は行ってきたが、縫製工場との3社コラボレーションは初めてという。ランバン・ソワールは素材が米沢の阿部吉、縫製が三和ドレス、カルヴェン・フォーマルは素材が丹後の一色テキスタイル、縫製が三和ドレス、ソワールドルチェは素材が米沢の行方工業、縫製を四ツ葉ドレスが担当し、日本のモノ作りの原点を見直すという。

アパレル
バングラデシュ縫製業界・外資の新規参入嫌う繊研,〔12・6・12(1)〕

バングラデシュが外資による縫製企業の新規投資を認めない方向にかじを切った。政府から参入に関して実質的な許認可権を与えられていた業界団体のバングラデシュ衣料品製造輸出業協会(BGMEA)は、「熟練工の取り合いになる」として、これ以上の縫製工場の参入を認めない姿勢を鮮明にした。日本企業をはじめとした外国企業は、今後バングラデシュで縫製工場を新設することはできなくなる。

クリーニング
クリーニング&テキスタイルケア ハイブリッド産業確立へ全ドラ,〔12・6・1(1)〕

品質情報研究所・住連木政司氏が「一般社団法人日本テキスタイルケア協会」を創設した。クリーニングに繊維製品のデザイン品質保全を意味する「テキスタイルケア」を加えたハイブリッド産業モデルの構築と社会認知を目指す。テキスタイルケアの作業として「製品診断」「補修・修整」「洗濯機によらない部分または全体的汚染除去」「特殊しみ抜き」「部分染色・染め替え」「二次加工」「整形プレス・シルエット復元」などを挙げており、協会ではこれら7種の技能認定を実施していく。

消費
洗濯表示、国際規格に切り替え 「便利」だが「混乱」心配も日経,〔12・5・12(1)、16(9)〕

経済産業省は2014年にも日本工業規格(JIS)の洗濯絵表示を改正し、欧州を中心に普及している国際標準機構(ISO)の規格を採用し、切り替える。国際規格が国内に浸透すれば、貿易障害の解消につながるほか、消費者にも便利になる。とはいえ、新たな絵表示には課題もある。消費者が戸惑いそうなのが洗い方の表示。現行では「洗濯機」のイラストだが、新表示では「たらい」の図柄に統一。力の強弱では横棒の数が多いほど弱くなるが、温度では点の数が多いほど高くなるという表示は混乱も招きやすい。自然乾燥やタンブル乾燥、クリーニングも目新しい絵表示となる。今後、学校の家庭科の授業などで教育することも検討されている。

その他
13年から和装教育が必修化繊研,〔12・5・23(5)〕

中学校の技術家庭科の授業で、和装の基礎知識習得とゆかたの着装の授業が今年度から開始される。しかし、業界での認知度はまだまだ低く、売り場の動きもほとんど見られない。和装教育の導入を推進してきた和装教育国民推進協議会によると、授業の実施が本格化するのは13年の初夏から。それまでに着付け指導員の確保や教材調達など、業界がどこまで受け皿を準備できるかが問われている。

その他
「東北コットン」の服ファッションショー読売,〔12・6・24(1,38)〕

東日本大震災の被災地で栽培した綿花から作った服を披露するファッションショーが23日、東京ミッドタウンで行われた。被災農家と服飾関連業者約60団体が参加して昨年発足した「東北コットンプロジェクト」の企画。津波によって海水に浸り、稲作が困難になった水田で塩分に強い綿花を栽培。それを使って服や雑貨を作り、被災農家を支援するのが目的だ。