行政
第8回製品安全対策優良企業表彰近代縫製,〔14・11・5(1)〕

経産省が毎年実施している製品安全対策優良企業表彰(第8回)の受賞企業17社・機関が決定した。審査は企業の製品安全を確保するための体制を、4つの視点から評価するもので、繊維ファッション分野において「優良賞」を「ヤマトインターナショナル」、「特別賞」を「カイハラ産業」が受賞した。ヤマトインターナショナルは、折れ針混入防止の改善徹底、衣類の不安全な要素の確認の仕組み、社員、販売員の製品安全意識の醸成が評価され、TES資格の取得推進も一つの要素を構成している。カイハラ産業は、原料から生産までの綿密な管理によるトレーサビリティの確保、工程ごとの品質・安全に関する体制整備、徹底した有害物質の不使用と認証取得による安全な製品提供が評価された。

規格関連
ISO国際標準化で巻き返しアパレル工業,〔14・11・1(1)〕

ISO/TC133(衣服のための人体計測と衣服の計測に関する委員会)の見直しの審議が進んでいるが、日本が巻き返しに出ている。4つのワーキンググループ(WG)のうち、特に韓国提案のWG2(デジタルフィッティング)で、日本が提案した「アパレル三次元CADに関する国際標準化」が参加国から理解を得られているという。TC133の国内審議団体であるアパ工研では、「将来的に企業の利益や国益に関わるISO標準化の動向に関心を持つだけでなく、国内審議に主体的に参画してほしい」と呼びかけを強めている。

加工
抗ウイルス加工・日本提案がISO規格に繊維ニュース,〔14・11・18(2)〕

繊維評価技術協議会(繊技協)などが中心となり国際標準化機構(ISO)に提案していた繊維製品の抗ウイルス性試験方法・基準が9月1日付で正式にISO規格として発効した。これに合わせ、繊技協は2015年4月から「SEK抗ウイルス加工マーク」を新設し、認証を開始する。試験方法・基準が国際標準規格となり、それと整合化したマーク認証制度が始まることで、抗ウイルス加工素材・製品の普及に弾みが付きそうだ。

アパレル
「欲しい時に国内の工場がない」が現実にアパレル工業,〔14・12・1(1)〕

アベノミクスによる超金融緩和策による急速な円安などもあって国内生産への回帰を模索する動きが出ている。現在、布帛・織物・ニットとも残った国内工場はほぼ満杯の状況で、国内回帰を希望する発注者にとってスペース確保は至難の状況である。また仕事はあっても工賃をはじめ取引条件は変わっておらず、人材確保難も重なる。関連業界・団体・機関が自らの役割と責任を自覚し、一体となってメード・イン・ジャパンの創出に向かう最後のチャンスであるとし、「第2回全国ものづくりサミット」を紹介している。

アパレル
国産表示制度、15年1月15日スタート繊研,〔14・12・25(1)〕

国産表示制度「J∞QUALITY認証事業」は、15~16年秋冬からの適用を目指し、15年1月15日に規約施行とウェブサイト公開、2月2日から申請の受け付けを始める。対象は、日本製の素材を日本で染色整理、縫製した製品。中心となるのは日本ファッション産業協議会が設置する委員会が対応。

アパレル
2014年ヒット商品番付日経MJ,〔14・12・26(7)〕

2014年のファッション編ヒット商品番付では横綱「スカート」、大関「高級スーツ」に続いて関脇に「カモ柄」が入った。迷彩柄を意味する「カモフラージュ柄」の略。これまでは緑系や茶系の地味な色合いが主流だったのが、ピンクやオレンジなど明るい色合いの商品も登場し若い女性に支持された。

流通
世界の繊維品輸出総額8%増繊研,〔14・11・20(1~3)〕

世界貿易機関の世界繊維貿易統計で、13年の繊維品輸出総額は前年比8.4%増と顕著に回復している。12年は欧州の景況悪化の影響が大きく、09年以来の減少だったが、中国、ベトナム、バングラが大きく伸びた。

消費
織物「尾州」革新の一歩 世界有数の産地朝日,〔14・11・13(9)〕

愛知県一宮市を中心とする「尾州産地」は、イタリアなどと並び世界有数の中高級毛織物産地とされる。伝統と革新が混在した産地には、毎年、パリやミラノの有名メゾンが買い付けに来るほどの質の高さを誇るが、日本での認知度は低い。「尾州」の名前をいかに伝えていくのか。産地も試行錯誤を始めている。消費者に直接伝わる「尾州ブランド」の確立を目指し各社が協力して日本のツイードラン用の商品開発に取り組む。

消費
服飾大手再利用やリサイクルに力朝日,〔14・12・4(1)〕

国内のアパレル大手各社が循環型への取り組みに力を入れ始めた。ワールドは5年前から引き取りを始めた。百貨店などを窓口に、自他社製品を問わず割引券と交換。衣類はリユースなどを手掛ける複数の協力企業が買い取り、収益金は寄付金になる。三陽商会は今季から、ダウンコート1万5千着超にリサイクルした羽毛「グリーンダウン」を使う。衣類では初の試みだ。羽毛製品の解体は障害者の事業所に委託している。

その他
アジアブランド調査日経MJ,〔14・11・5(9)〕

日本経済新聞社のアジアブランド調査で、ファストファッションの買いたいブランドでZARAやジョルダーノに 次いでユニクロが3位、中国では1位。他商品分野でも広く普及したブランドに憧れを加えるかが今後の課題。

その他
東南ア賃金、中国に迫る日経,〔14・12・21(1)〕

東南アジア各国の労働者賃金が急上昇し、コスト上昇要因になり、対応を迫られる。15年の月間最低賃金はインドネシア、ベトナム、カンボジアで前年比2~3割上がる。一部国には中国の主要都市の8~9割の水準に達する。