行政
次期繊維ビジョンのスケジュール繊研,〔07・1・29(5)〕

経済産業省が産業構造審議会繊維産業部分科会の基本政策小委員会の第1回を2月9日に開き、次期繊維ビジョンの策定に向け繊維産業の現状、現行ビジョンの総括、評価などを討議する。その後、複数の検討を重ね、5月28日の同分科会で中間取りまとめを行い、6月をめどに最終とする予定。

素材
06年紡績設備、100万錘を割り込む繊研,〔07・1・29(4)〕

日本紡績協会がまとめた会員企業の06年末の紡績設備(運転可能錘数)は前年比21%減の96万2,000錘と100万錘を割り込んだ。年間平均運転率は5.6ポイント低下、79.5%だった。抄録者注:繊維統計年表によると、現在の統計方法に変更された1971年の運転可能設備錘数(全国ベース)は1,148万錘。最盛期の1972年は同1,161万錘であった。35年間で10分の1以下の規模になったことになる。

加工
環境に優しい・デニム染色に道日繊,〔07・1・24(1)〕

藍染めの染色液作製工程の短縮化を目的として、インディゴ染料還元酵素を製造する技術が開発された。開発したのは大島敏久九州大学教授ら計3人で、藍染め染液中の好アルカリ性菌体内酵素からインディゴ還元酵素を見出し、その製造方法を確立した。これは伝統的な本藍染めへの利用に限らず、環境にやさしい化学プロセスとしてバイオプロセズが注目されている中、化学薬品を使う「化学建て」に代わるバイオプロセスとして、デニム染色工程への効用が期待される。

アパレル
国内生産を再評価繊研,〔07・3・5(3)〕

中小アパレルメーカー、SPA(製造小売業)が国内工場の確保に動き出している。韓国ではコストメリットが薄れ、中国では将来的な納期、品質への不安も出ている。国内縫製工賃が下落する一方、海外縫製コストは上昇し、あらためて国内の短納期、安定供給が見直されている。SPAを目指す専門店が国内に直営工場を稼働させ、OEM(相手先ブランドによる生産)卸が9割方の海外生産から国内生産へ見直すなど。付加価値の高い商品開発とスピードで生き残ろうとする中小企業のこのような動きはしばらく続きそう。ヤング人口の減少からオリジナリティーを追求しようとする流れと合致する。

流通
ネット競売のトラブル経験3割弱日経,〔07・1・22(13)〕

買い物や不用品売却のネットオークション(競売)の普及は、最大手のヤフーで現利用者600万人、日本全体では1,000万人を超えると見られる程進んでいる。特に20、30歳台では7割を超え、ネットオークションがモノの売買の普通の選択肢になっている。ただ、利用経験者のうち「トラブルを経験した」人は29%、その内容は「商品にキズがあった」「商品が届くのが遅れた」が3割を超えたと日経の調査わかった。

消費
06年消費者10大ニュース 団塊世代、「一緒に」商品続々日経,〔07・1・25(33)〕

団塊、団塊ジュニアとその子供をまとめた「団塊3世代」を狙う衣料・雑貨などの商品や旅行などのサービスが相次いで登場している。人口減少に拍車がかかる中、お互いの独立心を尊重しつつも価値観やライフスタイルを共有する同3世代は有力な巨大市場。流通、メーカー各社は取り込みを目指して知恵を絞っている。

品質管理
消費者の標準化参画入門セミナー開催報告「標準化と品質管理」,16,〔07・3〕

消費者の立場で製品の規格作りの仕組みを学び、考えようというセミナーが大阪(12.14)名古屋(12.15)東京(12.16)に経済産業省、日本規格協会、消費者の標準化参画促進セミナーワーキンググループの主催で行われた。規格の作成や標準化活動は従来主に生産者が行ってきたが、よりよい規格を作るためには、製品の使用者である消費者の参画が不可欠であるという視点で、地域の消費者団体にも後援を求めた。

行事
快適性を考えるシンポジウム(皮膚の化学と肌着、靴・靴下)

日時:4月20日
場所:兵庫県民会館
内容:引き締めたい!夢をかなえるトレーニングボトムの開発、皮膚のバリア機能を高める衣服、ランジェリー用布や化粧パフなどの肌触りを考える、他
主催者:日本繊維製品消費化学会 電話03-3271-7463