行政
02年アパレル輸入6%減、30億点割り込む繊研,〔03・2・18(5)〕

02年アパレル輸入は過去数年続いてきた増勢に歯止めがかかり、数量で30億点を割り込んだ。中国をはじめ、 アジア諸国からの輸入が軒並み減少。金額も前年比を下回る。平均単価は、全体的には、ほぼ下げ止まり傾向を示している。

素材
体の向こうが透ける特殊加工の服日経,〔03・2・3(21)〕

東京大学の舘教授らは、服を着た人間が、あたかも透明人間になったかのように見える画像投影システムを開発。服地は、微細なガラス粒が付いていて、当たった光を全く同じ方向に反射する。いわば洋服がスクリーンで、これに人物向こうのカメラで撮影した景色を投影する。透明人間を見る人とカメラの位置関係が合わないと映像がずれるが、複数のカメラを利用すればある程度解決する。細かい作業が必要な外科手術では、メスなどを握る手そのものが視野を遮る邪魔物であるが、手術手袋に加工しておけば、手術がかなり容易になるであろう。

加工
つらい花粉症に「防護服」つらい花粉症に「防護服」日経,〔03・2・6(15)〕

繊維各社が花粉症対策になる素材開発を競っている。今春発売の衣料品からアパレルメーカーや大手量販店が採用しており、アレルギー症状に悩む人の「防護服」としての需要を狙う。富士紡績が開発したのは、「花粉クリーン」で綿やポリエステル綿混の生地の表面に無機系化合物を付着させている。親水性を高め、静電気の発生を防いで花粉を付きにくくしたもので、天然繊維の風合いを損なわない点も特徴である。カネボウ合繊のポリエステル繊維「ドーデン」もコロナ放電の原理を使った帯電防止加工で花粉を付着しにくくした。これはクリーンルームのユニフォーム向けに開発したものを転用した。ダイワボウは消臭繊維の技術を応用し、花粉を繊維表面に吸着させ、飛散を防止する素材を開発した。マスクにして発売する。

アパレル
中小アパレル、輸出拡大へ結束日経夕,〔03・1・21(3)〕

国内の中小衣料品メーカー・商社が結束して海外での売上拡大に乗り出す。紳士服や雑貨の統一ブランドをつくり欧州などで来夏から販売、ニットメーカーは婦人用品で米国市場への進出を目指す。「メード・イン・ジャパン」の質の高さを前面に、低価格の中国製品などに対抗する。

その他
02年中国繊維輸出繊維ニュース,〔03・2・20(1)〕

02年の中国の繊維輸出は617億ドル、前年比15.8%と再び大幅増になった。欧米の伸びが著しく134億ドルになり、これまで最大市場だった日本の131億ドルを抜いた。WTO加盟後の初年度として、欧米向けは一部クオータが廃止されたこともあるが、世界の縫製拠点としての地位の高まりも見逃せない。