行政
経産省、文化産業振興で新組織日繊,〔10・6・9(2)〕

経済産業省は、文化産業振興事業を強化するため、製造産業局に「クール・ジャパン室」を新設した。デザイン、ファッション、アニメ、映画などの文化産業は「産業構造ビジョン」で、今後の経済産業を支える戦略分野として期待されている。

素材
来春夏麻素材の開発盛ん繊研,〔10・5・12(4)〕

麻産地の滋賀県能登川の機屋は、11年春夏向けで、ナチュラルなトレンドが重視されつつある中、上質な原料にこだわりながら、改めて麻本来の風合い、複合での変化による新しい質感や機能の開発に力を入れる。たとえば、リネン100番手の透けるような質感素材、ラミー100番手のジャージーのほか、バンブーやナイロンなどによる複合、シルク・麻、シルクやレーヨン複合などがある。

アパレル
ミシン縫製における先引きローラを利用したシームパッカリングの防止に関する研究青山喜久子他,繊消誌,51(5),〔10・5〕p424~432

先引きローラは、シームパッカリング防止を目的に使用されるアタッチメントであるが、生地性状によってその防止効果は異なる。まず先引きローラの駆動範囲については、ステッチ形成過程の針糸の引き締め張力が生じる範囲に対応させると効果的だった。パッカリング防止の観点からは、送り歯上の見かけのすべり量が重要で、このすべり量は重回帰式によって定量化できた。また布のパッカリング防止効果の良否は、判別分析(判別式)によって把握可能であった。

アパレル
量販店アパレル、きしむ中国生産繊研,〔10・5・14(1)〕

3・4月、中国で生産する日本向けアパレル製品に納期遅れが多発した。GW(ゴールデンウイーク)直前には、少しでも間に合わせようと、貨物を船から航空やフェリーに振り返る仕事に追われ、経費もかさんだ。今回の混乱は、春節の巡り合わせやその後の労働者の戻りが悪いといった一過性の要因ではなく、中国と日本の間のアパレル生産の構造がきしんでいるために生じた事態だ。

アパレル
バングラデシュへ日系企業進出ラッシュ繊研,〔10・5・24(1)〕

バングラデシュを巡る動きが激しくなっている。チャイナプラスワンの開拓が活発になる中、カンボジアなどの競合の結果、バングラデシュが抜け出した感がある。電力不足、思ったほど安くないという価格設定など諸問題はありながらも日系企業の進出ラッシュも背景に産業チェーンの整備が急速に進んでいる。

流通
セール、避けるべきは「常態化」より消費者の「待ち」の恒常化繊研,〔10・6・10(1)〕

夏物と冬物の合間に実施される期間限定値下げが増えたことで、プロパー販売期間はどんどん少なくなっている。停滞している消費を盛り上げるための仕掛けとして機能しているうちは良いが、ファッション流通全体で見ると、増え過ぎの状況と言える。消費者が正価でファッション商品を購入する意味が薄れている。セールの増加は、健全に収益を上げられる環境を業界が自ら損ねていることを意味する。

クリーニング
ISO取扱い絵表示のJIS導入によるアパレルの課題と要望山田佳永子,繊消誌,51(5)〔10・5〕p396~401

取扱い絵表示は、家庭用品品質表示法で義務付けられ、記号と試験方法はJIS L 0217で規定されている。本年度中にJISが改訂され、ISOの図柄に変更される運びとなり、JIS化した場合の課題を考えている。具体的には水洗い(家庭洗濯)の場合、洗いの強さ(機械力)の違いの明確化の必要性、JISの「塩素系漂白の可否」のみから、ISOの「全ての酸化漂白剤の漂白の可否」と「酸素系漂白剤使用可」へ移行した場合の状況、また、乾燥・アイロン、商業クリーニングについても触れている。同誌,51(6),〔10・6〕p480~485にもJISとISOの整合化に関する記事がある。

クレーム
ニット(ネット)素材の地糸切れアパレル工業,〔10・6・1(3)〕

ネット素材は編糸がネット状になっているため、編糸の自由度が高く、ミシン針の太さでネットの編組織を破壊することは少ない。ネット素材の地糸切れの主な原因は、ミシン針の先端が編糸に刺さり、編糸を切断することにより発生する。対策としては、ボールポイント針を使用するが、とくにネット素材は編糸が太いために、大きなボールポイント(UボールやYボール)で効果が見られる傾向があるという。基準としては編み糸の径と同等の大きさのボールポイントが好ましい。

その他
ミシン・編み機メーカー アジア足場に成長戦略繊研,〔10・5・25(1)〕

中国やベトナム、バングラデシュなどのアジアを足場に工業用ミシンや編み機メーカーが積極的な成長路線を描く。各社とも前年度(10年3月期)は世界的な不況の影響や円高による目減りもあって、減収減益が相次いだが「昨年11月以降、中国での販売は前年をクリア」(ペガサス製造)「中国の09年下期売り上げは前年同期の2.2倍」(JUKI)と回復、冷え込んでいた欧米や日本向けの輸出縫製に加え、内需向けの設備投資が上向いていることが背景にある。

その他
中国での知的財産権侵害の実態繊研,〔10・6・4(6)〕

繊研新聞社の中国で内販しているアパレルメーカー、小売業を中心にアンケート調査によると、自社ブランドが中国の第3者によって商標登録されていたという冒用出願の被害を受けた企業が42%もあった。冒用出願以外の偽者などの知的財産被害にあった企業も32%あった。