行政
経産省、新流通産業研が発足繊研,〔06・12・2(5)〕

経済産業省は商務流通審議会の私的研究会「新流通産業研」を立ち上げた。大型店を中心とする流通産業の今後の展望を描き、新たな流通政策を検討するのが目的。流通がめざす方向性を(1)モノ、サービスも含めた高度な消費空間の創造(2)顧客との相互関係進化(3)ITを活用した流通効率化(4)高収益体質への転換(5)社会的責任の企業経営への取り込み(6)アジア大の流通産業が指摘されている。

規格関連
生地-幅と長さ標準化ジャーナル,37(1),〔06・1・15〕

繊維関連のISO規格のうち、次の規格の2006年版が交付された。ISO22196:2006

素材
ウール原糸価格が上昇繊研,〔06・11・28(1)〕

ウール原糸の価格が上昇を続けている。ウール100%60番手双糸は、市中相場が1,400円台/kgまで上昇。来年のオーストラリア羊毛の干ばつによる減産予想もあって、この上昇傾向は少なくとも年内から来年年初まで続くと予想され、07~08年秋冬物生産に影響しそうである。とりわけここにきて急上昇は、日本向け原糸のメーン供給地である中国メーカーが(1)原料の高騰によって原糸の販売価を上げてきた(2)原毛の逼迫によって引き渡し時期を延ばし始めたため、供給がタイトになってきたことが原因。その他、国内製造によって原糸を調達してきた次代には考えられなかったリスクも表面化している。

加工
べんがら染め糸繊研,〔06・12・19(4)〕

大正紡績は、日本の伝統的染色技法であるべんがら(紅柄)染めの糸「古色の美」を販売する。大阪府羽曳野市在住のべんがら職人、中島留彦氏と共同で紡績糸を開発したもの。衣料、ホームテキスタイル用途などを見込んでいる。同氏は、べんがらが繊維の中に入り込むほど細かくつぶし、バインダー(糊)にカゼインを利用、しなやかな風合いにするために菜種油を加える技法を開発した。選択してもほぼ色落ちすることはない。綿、絹、麻、和紙素材などにも染色は可能としている。また、紅色だけでなく茜(あかね)、琥珀(こはく)、蘇芳(すおう)など12色を出せるようにした。

アパレル
新型足つきボタン繊研〔06・11・15(5)〕

フランドルの子会社で、素材やデザインなどの開発を行うイネド・ビジネス・ファッション・プランニング(IBF)は清原、三景と共同で、従来の足つきボタンよりも取れにくく、綺麗に並び立つ「IBFボタン」を開発、特許を申請した。従来の足つきボタンは構造上、一つ一つのボタンが別の方向を向いてしまい、美しく立つ状態を維持するのが難しかった。IBFボタンは、足の部分の形状を変えることで力点を作り、こうしたデメリットを解消した。従来のボタン付けミシンが使用できるため、型を作る初期投資以外に大きなコストはかからない。

流通
アウトレットモール、大型時代に突入繊研〔06・11・16(2)〕

アウトレットモールは08年までに3万㎡超えが6ヶ所でき、大型時代を迎える。既存の施設での客数の伸び悩みへの対策と、競合する大型施設に対応する狙いがある。

クリーニング
ソルベールシステム日本クリーニング,〔06・11・15(27)〕

アメリカのR・R・ストリート社が開発したグリコールエーテルで洗い、液化炭酸ガスですすぎ・乾燥するドライクリーニングシステム。洗浄に用いられる溶剤は、グリコールエーテルを主成分としてフォーミュレートされたもので、水を溶解するため水分検知器を備えて最適水分量に制御する。溶解度は、ハンセン溶解度パラメーターにより3つの観点すなわち分散溶解度〈KB値に相当する〉、極性溶解度、水素結合溶解度で表され、汚れの種類に対応した溶解度を示す。廃液は生分解性で環境に優しい。生地を痛めず、残臭はない。引火点は100.4℃なので、商業地域での利用には制約を伴う。また、高圧ガス保安法が適用される。

消費
ネット広告表示を検証-マイナスイオン商品に問題点日本流通業,〔06・11・30(2)〕

東京都生活文化局では、11月27日「マイナスイオンをうたった商品」のインターネット広告の表示について科学的観点から検証を行った結果、効果・効用に関する表示は客観的事実に基づくと認められなかったと発表した。インターネット通販の事業者について、マイナスイオンに限らず客観的な事実に基づかない表示を行っている場合が多いことも指摘した。布団、携帯マイナスイオン発生器、空気清浄機、ネックレスなど8件の商品に関して景品表示法の観点から調査を実施。事業者からの報告徴収内容を科学的視点から検証した。

クレーム
流行の金属繊維近代縫製,〔06・12・5(1)〕

流行しているにもかかわらず、その存在が以外に知られていないため百貨店やクリーニング業界が要注意信号を発しているのが「金属繊維素材」だ。ヨーロッパカジュアル製品に多く使用されており、この素材はシワ加工製品などとして独特のシワ感が消費者受けする表面変化を生み出している。当然ながら選択後のプレスでこのシワはとれてしまう。素材は綿、・レーヨンで金属繊維をカバーした仕様であるが、事故品では内部の金属繊維の露出が発生しており、擦れやすい脇の下部分で著しく露出現象がみられることから、これは選択のみならず、それ以前の生活消費段階からすでに劣化露出が始まっていたものと見なされる。全ク連では受付時の入念なチェックと顧客への事前説明を推奨するとともに、国内アパレルに対しては適正な注意書き表示を求めている。

品質管理
PL事故とPL訴訟のこの1年裁判例の動きと我が国の今後の課題山口正久,標準化と品質管理,59(12)〔06・12〕

我が国では、これまでにPL法に基づく賠償請求訴訟が少なくとも90件とされている。うち、消費者が原告となったもの71件、事業者が原告となったもの22件。90件のうち06年2月末までに判決に至ったもの47件、一審で和解21件、一審で係争中20件、二審で係争中1件、不明1件。判決が出た47件中、請求却下17件、PLによる請求が認められたもの4件。許容金額は、1000万以上59%、100万以下14%。

行事
第13回春季セミナー(時代が求める繊維の機能)

日時:3月8日~9日
場所:キャンパスプラザ京都
内容:アパレル業界から求められる繊維の品質ならびに機能、スポーツ業界から求められる繊維機能、消費者にわかりやすい機能性表示、衣料品の家庭洗濯とその課題、繊維の難燃化技術の現状
主催:日本繊維機械学会06-6443-469