社会課題の解決

雇用機会の創出

縫製業は新興国における労働集約型の産業として、工業用ミシン事業を通じ、その成長をサポートしています。
単純労働集約型から人にやさしい労働環境への改善を、設備、システムを活用した工場のスマート化により実現します。

SDGsとの関連項目
  • 1 貧困をなくそう
  • 4 質の高い教育をみんなに
  • 8 働きがいも経済成長も
  • 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 10 人や国の不平等をなくそう

新興国の雇用機会の創出

1959年に縫製能率研究所を設立し、「材料・装置・人」の力を最大限に引き出し、最高のパフォーマンスを生み出すための生産管理、IE技術を用いたサポート活動を開始しました。
この活動をベースに開発途上国の輸出産業を育成し、国のゆたかさと雇用の創出につながるODA(政府開発援助)事業に参画しています。カンボジア、ミャンマー、ガーナ、マダガスカルなど、政府機関と連携し、アパレルトレーニングセンターへの設備提供や教育訓練などを多くの国で実施しています。
目指す姿は、受講者自身が管理者などのキーマンに成長し、開発途上国における雇用の循環を生み出すことです。

さまざまな人材の社会参加推進

世界には、新興国を中心に非識字の人がまだ多く存在しています。JUKIは、職業教育支援を通じた労働人口増加と労働の待遇改善などの実現に取り組みます。

SDGsとの関連項目
  • 1 貧困をなくそう
  • 4 質の高い教育をみんなに
  • 8 働きがいも経済成長も
  • 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 10 人や国の不平等をなくそう

縫製オペレーター向け「eラーニング」

eラーニングメニューの開発と提供によるワーカーの育成

縫製工場の生産性・縫い品質の向上、メンテナンス技術などをお客様に提供するセミナーや集合教育などを継続実施しています。これらのメニューを「eラーニング」として提供する活動を2020年から開始しました。今後さらにメニューを増やし、専門性の高い教育でオペレーターや保全者を育成する活動として推進します。


点検や日々のメンテナンスを画像で説明

社員の育成につながる点検サポートシステムの提供

工業用ミシンには、「音声ガイド機能」や「イラスト・記号」を用いた説明を施しています。また、縫製工場での日々のミシン点検をスマートフォン用のアプリと、パソコン用のブラウザアプリで支援するシステムを無料公開しています。点検項目数は10点~20点で、写真付きでナビゲートするため、誰でも理解でき、点検を通じて、ミシン構造の重要箇所も学べます。JUKIはこれらの取り組みにより、新興国における就労の促進を図っています。


ミシンとCADの連携で難工程を簡便化する取り組みを推進

CADデータを直接ミシン側に取り込み、イセ込みなどの熟練を要する難工程を簡便化する取り組みを機械システム振興協会の2023年度イノベーション戦略策定事業の委託を受ける形で、JUKIも会員として所属する日本縫製機械工業会が進めています。
衣服の設計図であるCADで作成したデータを、デジタルミシンに直接取り込んで活用し、熟練工の技能に頼らない縫製を実現します。まずは、あらゆるアパレルCADとデジタルミシンを連携させる「共通フォーマット」の作成を進め、縫製工程の自動化や将来的な衣服のマス・カスタマイズ生産につなげます。

  • JUKIは日本縫製機械工業会の会員です。

衣料廃棄ロス削減への貢献

大量生産、大量在庫が結果的に衣料廃棄ロスにつながっています。縫製品の生産を支える立場から、少量生産の最適化・大量生産の効率化・事業領域の拡大で、この課題解決に取り組みます。

SDGsとの関連項目
  • 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 12 つくる責任つかう責任

自動化、デジタル化、ネットワーク化、コンサルティング力で適量生産を実現

適量生産を実現するためにJUKIが取り組んでいるのが、自動化、デジタル化、ネットワーク化を駆使し、短サイクル生産で在庫量を適正化する、生産性が高くコンパクトなラインの構築です。デジタルミシンは縫い目の調整値を数タッチで変更できるため、縫製アイテムの変更に容易に対応できます。自動化することで省力化を実現し、ネットワークを活用したJaNetsシステムによる進捗や出来高管理を実現します。
さらに、60余年の実績あるコンサルティング力により、お客様個々に応じた衣料廃棄ロスをなくす生産の仕組みを構築します。


第1回目のアップサイクルワークショップ。協賛をいただいたアパレルメーカーのイトキン株式会社デザインによるノットハンドルバッグとトートバッグへのアップサイクル

古着や廃材、副産物を活用したアップサイクル活動の普及

役割を終えた古着や廃材を新しいものに再生する活動として「アップサイクル」に注目し、2021年より社内イベントとしてアップサイクル・アワードを毎年開催しています。2023年からは対象範囲をお客様にも広げ、この活動に賛同をいただいた街のミシン屋さんを「JUKIアップサイクルソーイングスタジオ」と名付け、家庭のなかで眠っている服や不要となった生地をバッグなどにアップサイクルするワークショップ活動を進めています。

アップサイクルイベントの動画をみる

労働安全衛生の確保

安全・安心な職場環境を整備することで、労働災害から社員を守り、各人の能力を最大限に発揮する環境を構築できます。JUKIは製品・サポートを通じて働きやすい環境づくりに取り組んでいます。

SDGsとの関連項目
  • 3 すべての人に健康と福祉を

安全でクリーンな縫製工場へ

クリーンで疲労の少ない労働環境を実現するため、ミシンの稼働音や振動の抑制、操作性や安全性、集塵などにも配慮した製品開発を進めています。また、脱技能化や重労働を軽減する自動化装置への取り組みなどを通じて、人にやさしい労働環境を実現します。

電子産業の生産性向上による技術革新支援

基板実装装置の総合メーカーとして、極小化するチップ部品や複雑異形化する部品への対応を通じて、電子・電化製品の回路基板の進化を支えています。DXで未来社会をデザインする産業を技術革新で貢献しています。

SDGsとの関連項目
  • 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 12 つくる責任つかう責任

最新技術を利用したスマート化工場の連携図

実装工場における前後工程インフラの改良

最新技術を取り入れ、人手を極力なくすスマート化工場の実現に取り組んでいます。特に人手が必要な実装ラインの前後工程を省力化するため、電子部品を保管・管理する「自動倉庫」や実装後工程の「自動挿入機」による手作業の自動化、基幹システムとの連携を可能にするシステムの開発に取り組んでいます。省人化による工場のスマート化により安価で品質の良い製品が世界中で流通することで、便利で快適な暮らしを実現します。