手作りワールド

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第21回 YKK FASTENING AWARDS
【アパレル部門】グランプリ受賞者の声

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お名前: 行廣 賢太さん
学校名:香蘭ファッションデザイン専門学校 ファッションデザイン専攻科
受賞歴:「YKKファスニングアワード」第21回(2021年)【アパレル部門】グランプリ受賞


<YKKファスニングアワード詳細はこちら>
https://www.ykk.co.jp/fa

※グランプリ受賞者への副賞(SL-700EX)贈呈を機に取材した記事を掲載。

お客様の声
ミシンは洋服を制作する際の要になるものだと思います。そんなミシンをいただくことができたので、感謝の気持ちを忘れず、今まで以上に楽しんでミシンを踏んでいきたいです。

ソーイングを始めたきっかけ

私は以前から洋服にとても興味があり、消費者としてファッションを楽しんでいました。
ファッションとは全く関係のない業界で働いている時も、洋服が好きだという気持ちを捨てきれずに、自分がデザインした洋服をいろんな人に着てほしいという想いで、服飾の専門学校に通うという決断をしました。そのような経緯から現在もソーイングを続けています。

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第21回 YKK FASTENING AWARDSへ応募

このコンテストは、指定されたファスニング商品から使用したいものを選んで、作品を制作するというものでした。
私はこれまで、ファスニング商品を軸に作品のデザインをしてきたことがなかったので、自分のデザインの幅を広げるという意味でも大変勉強になりますし、可能性を感じるコンテストだと思ったので応募をしました。

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第21 回YKK FASTENING AWARDS グランプリ受賞作品に対する思い

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この作品は、ファスニング商品と並んでデニムの新しい可能性を表現したいという想いで制作をしました。
私はデニムが好きで、この2年半の間、デニムを中心とした作品を制作してきました。
その集大成の1つとしてこの作品を制作し、デニムの新しい可能性を多くの人に感じてもらいたいと思っていました。
今回、グランプリという光栄な賞をいただくことができ、当初の目標が少しでも達成できたのかなと感じています。
日々支えてくださる先生方や家族に感謝の気持ちを忘れず、今後も新しいと感じていただける作品を制作していきたいです。

今回の作品づくりにおける、こだわり・工夫・難しかったところ

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こだわり・・・
この作品はステッチをデザインのポイントの1つとしています。ステッチで作品のデザイン的な動きを効果的に魅せるために、糸の色や番手、ステッチの針目のピッチ、糸調子など、細部にこだわりました。
この作品はカーブしたステッチを多く入れており、美しく自然なカーブになるようにミシンを慎重に踏んだり、カーブがきつい箇所は、ミシンを手で回して縫うなど、ステッチの美しさにはこだわり続け、納得のできるまでミシンを踏み続けました。
そういった細部のこだわりが、作品のクオリティーに大きく影響してくると思います。

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工夫・・・
審査員の先生方からもお褒めの言葉をいただいたことでもありますが、作品に人の心をくすぐるようなウィットを入れるということは、意識をして制作をしました。
この作品は歴史のあるデニムのアイテムをデザインソースとしています。
そういった中で、その歴史的なアイテムのディテールを踏襲したようなデザインであったり、モチーフを作品に入れ込むことで、作品を観たり着た人に、ワクワク感や楽しい気持ちを感じてもらいたいと思っています。

難しかったところ・・・
デニム生地とファスニング商品を効果的に組み合わせてシルエットを作り出す工程が、非常に難しかったです。
構築的なシルエットを表現するには、ファスニング商品を利用する箇所や個数など、絶妙な調整が必要でした。
その調整として、ひたすらにパターンとトワルに向き合い、時間をかけて試行錯誤を繰り返すことで、理想のシルエットに近づけて行くことができたと思います。
難しい工程だからこそ、妥協せずに粘り強く作業をすることが大事だと感じました。

これからミシンを使って作りたいもの・・・楽しみなこと 

私はデニムをはじめとして、硬めの生地を縫うことが多く、自宅のミシンではなかなか縫えないことが多かったので、今後はパワーのあるミシンを使って、硬めの生地でもどんどん縫っていきたいと思います。
今後も硬めの生地で構築的なシルエットを生み出す衣装を制作していきたいです。
ミシンは洋服を制作する際の要になるものだと思います。そんなミシンをいただくことができたので、感謝の気持ちを忘れず、今まで以上に楽しんでミシンを踏んでいきたいです。

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SL-700EXを副賞にもらって・・・

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副賞に職業用ミシンがあるということを知り、とても実用的なもので大変嬉しい気持ちと、感謝の気持ちでいっぱいでした。
私は、本格的な職業用ミシンを今まで持っていなかったので、このタイミングでミシンをいただくことができて、今後の作品制作により集中することができると思います。
自宅でこのように本格的なミシンを使用できるということに感謝の気持ちを忘れずに、より一層制作に励むことで恩返しができれば良いなと思っております。

取材:2022年4月