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2本針ミシンの2仕様をデジタル化 セミドライヘッド2本針本縫針送りソーイングシステム「LH-4500Cシリーズ」を新発売

JUKIは2本針本縫いミシンにおいて、“縫い”の調整機能をデジタル化し、縫い品質の向上と段取り時間の低減に加え、JUKI専用アプリとミシンを連動させることにより生産管理を可能にした、セミドライヘッド2本針本縫針送りソーイングシステム「LH-4500Cシリーズ」を海外は11月より、国内は12月2日より発売します。

当機は、2本の針を同時に稼働させて平行縫いを行うミシンで、主に飾り縫いとして活用されています。ジーンズポケットやブルゾンの襟・袖口などの飾り縫いや、ブラジャーのカップ部分のテープ付け縫いなどに使用されています。表に縫い目が出るため、高い縫い品質が求められるミシンです。

今回の発売は、“ジーンズ・厚物仕様”と“ファンデーション仕様”の2タイプです。
ジーンズ・厚物仕様は、ポケット付けの角縫い時、事前に針幅や縫い角度の情報をパネルに入力することで、内側と外側の縫い目の数を自動制御し、オペレータは角部で生地を回転させるだけで、きれいな平行縫いを実現します。また、段部検知装置を装備したことにより、段部でも縫い目長さが均一で、安定した縫い締りを実現します。
ファンデーション仕様においては、世界で初めて大釜の使用を可能にしました。下糸の巻量が80%増加したことにより、下糸交換の頻度を約40%(19回→11回/日)*1削減し、段取り作業時間の低減とオペレータの負担を軽減しました。
さらに、ミシンが稼働していない待機時の消費電力を約50%、稼働時の消費電力を約30%低減した環境に優しいミシンです。

JUKIは、縫い品質の向上と段取り時間の低減に加え、ミシンとアプリの連動で生産を管理する「LH-4500Cシリーズ」を拡販するとともに、今後もIoTを活用したソリューションの可能性をさらに探求し、お客様工場のスマート化のお手伝いを行ってまいります。

*1約40%(19回→11回/日)は、8時間稼働の場合

特長

1.デジタル化による縫い品質の向上

①糸調子機構(アクティブテンション)を採用

・左右独立した上糸アクティブテンションを採用。縫いの速度や下糸の残量により変化していた上糸の張力を自動で補正し、糸調子の安定化を実現します。
・デジタル制御により押え圧をコントロールします。オートモードでは段部検知機能により、段部変化にも自動的に加減圧します。マニュアルモードでも手元スイッチに設定し、操作が可能です。(アクティブ押え圧機構)
・下糸の残り量がわずかになると交換サインでお知らせします。(下糸残量補正機能)

ロータリー式ミシンに世界初となる糸調子機構を採用しました。これまで難しかった下糸の残り量が少なくなった際の糸調子の安定化をこの機構で実現します。また、縫い速度に応じて糸張力を補正することもできますので、縫い品質の向上に役立ちます。

②段部検知装置を装備(ジーンズ・厚物仕様のみ)

段部検知装置を搭載し、平部と段部の縫い調整がそれぞれ設定できるため、段部縫製時に縫いピッチが詰まる、糸が締まらないといった問題を解決できます。

③角縫い機能を向上(ジーンズ・厚物仕様/角縫い付きのみ)

角縫いの切り替えは従来からのレバー式を踏襲し、操作性はそのままに半自動化を実現しました。事前に針幅や縫い角度の情報をパネルに入力することで、自動制御によりオペレータは角縫い開始時のレバー操作のみで切り替えができ、初心者の方でも生産性向上と安定した縫い品質が得られます。

④ファンデーション仕様に大釜(1.8倍釜)を標準装備

糸消費量の多いブラジャーのテープ付け工程を意識し、ファンデーション用としては世界初の大釜を採用しました。これにより、下糸交換の頻度が約40%削減され(普通釜19回/日→大釜11回/日)、作業時間の短縮・オペレータの負担が軽減します。また、下糸残量補正と合わせて安定した縫いを実現します。

(2)フルカラー操作パネル

①IoTを活用した縫製・ミシン管理

縫い調整データは市販されているAndroid端末との間で非接触による双方向データ通信ができます。これにより、縫製ラインのミシンの一律設定が容易にできます。操作パネルにはUSBポートを標準装備し、装置間のデータ管理やソフトのバージョンアップも容易に対応できます。

②JUKI Smart APPにより様々な情報を送信・確認することが可能

アプリには、管理設定(端末登録)、ミシンデータ(縫製データ)、問題解決グラフの項目があります。問題解決グラフでは、取得した各ミシンデータから生産高グラフ、稼働率グラフなどを作成しますので、現況確認や解析に活用できます。

(3)作業環境の改善

①釜合わせ時間の短縮

パネル操作にて、釜合わせモードを選択することで、針幅の変更時などに行う、釜合わせに要する時間が大幅に低減しました。また、釜の針受けをネジ方式にしたことにより、調整作業が容易になりました。

②音・振動の低減

1/2オープナー方式の採用などにより、稼働音を従来機対比35%、振動を40%低減しました。オペレータのストレスが軽減する作業環境を提供します。

③LEDライト

アームあご下にLED照明を標準装備しています。これまでの調光に加え(白色⇔中間色(初期値)⇔電球色)の色合いの変更が可能になり、オペレータが作業しやすい明るさに設定できますので、目の疲れの軽減や作業効率をサポートします。

④2連手元スイッチ

手元スイッチは2連式を採用しています。タッチバック、半針補正、段部補正など多機能な活用ができます。

⑤パネルバックライトの自動OFF機能

一定時間パネル操作を行わなかった場合、自動的にパネルのバックライトをOFFにすることができます(設定は1分~20分)。

⑥スリープモード(自動電源OFF機能)

操作をしない状態が一定時間経過すると、モータなどの動力電源をOFFにすることができます(設定は1分~50分)。

発売日

海外 2019年11月
国内 2019年12月2日

希望小売価格【国内】完成品(消費税抜き)

セミドライヘッド2本針本縫針送りソーイングシステム

<ジーンズ・厚物仕様(フルデジタル・糸切り付き)>
・LH-4588CFGF-7-NB (角縫い付き、ニッパー、タッチバック、自動押え上げ機能付き)    730,000円
・LH-4578CFGF-7-NB (角縫いなし、ニッパー、タッチバック、自動押え上げ機能付き)  611,000円

<ファンデーション仕様(フルデジタル・糸切りなし)>
・LH-4578CFFF-0B (角縫いなし、タッチバック、自動押え上げ機能付き)           535,000円

当リリースに関する問合せ先

JUKI株式会社 縫製機器&システムユニット 事業企画・アライアンス推進部 石橋 信一 TEL:042-357-2375
JUKI株式会社 総務部 総務・広報・環境グループ              佐藤 忍   TEL:042-357-2398