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知って得する縫いのヒント
閂止めミシンの基礎知識
閂止めミシン

 閂止めミシンは単に閂止め(かんぬきどめ、かんどめ)とも言い、縫い端などのほころびやすい箇所を丈夫にするための専用ミシンです。
 バインダー、衿の合わせ部分や、衿や袖口の止め縫いなど、多くの製品に閂止め縫いが使用されています(写真1)。
1.カム式閂止めサイクルミシンと電子閂止めサイクルミシンの縫い形状、針数変更の違い

 カム式閂止めサイクルミシンは、縫い形状、針数を変更する時、パターンカム及びウォーム、ウォーム歯車、左右押え足、下板のパーツ5点を交換しなければなりませんが、電子閂止めサイクルミシンは入力作業で自由に縫い形状、針数の変更が可能なために、左右押え足、下板のパーツ2点を交換することになります。こうした便利さから電子閂止めサイクルミシンは色々な縫製品に使用され、現在では主流となっています。

(1)電子閂止めサイクルミシンLK-1900A(写真2)
 今までの閂止めミシンは、糸調子はバネで調整しており、糸調子の再現性が取り難い状態でしたが、最新機種LK-1900Aでは、アクティブテンションの採用により、段部縫製や縫方向での縫締りムラを改善、可縫性が向上しました。また、数値による再現性の実現が可能になりました。(写真3)参照

(2)閂止めミシンの針数と形状
 一般的な閂止めミシンの針数と形状は下記の通りです。42針、36針、28針、21針が主に使用されています。他に特殊な模様縫いがあります。
 LK-1900Aでは、標準パターンとして、50パターンが入力されています。操作パネルから簡単に閂止めパターンNOを呼び出せます。また、最大20のサイクル縫いが可能です。(写真4)参照。

図1 42針 図2 36針
図1 42針 図2 36針
図3 28針 図4 21針
図3 28針 図4 21針


2.知っておきたい縫いの知識

(1)閂止め縫いでの目飛び
【原因】 押え中溝における布のペコつきがある。
【対策-1】 押えの中溝より縫いサイズが小さい場合、布のペコつきが発生するので、布押え足、押え足滑り板(組)の適した物に交換して下さい。
【対策-2】 針に対して、針穴ガイドが大きい場合、針糸ループが大きくなり、ループがねじれ、目飛びになる可能性がありますので、下記パーツを選んで、交換して下さい。

A=1.6 B=2.6 標準 B2426280000
A=1.6 B=2.0 メリヤス用 D2426282C00
A=2.3 B=3.7 厚物用 14109607
A=2.7 B=3.7 極厚物用 D2426MMCK00

【対策-3】 糸のループが出来にくい場合には、釜がすくえない時があります。
 針を1mm下げ、釜を遅らせる。または、目飛び防止針(シンガー針MR-2、MR-3)を使用する。目飛び防止の効果があります。

(2)模様縫いでの目飛び
【原因】 布のペコつきがある。
【対策】 布押えブランク材の加工した物を使用している場合、針落ち部が布押えブランク材より離れていないように加工、調整が必要です。布押えブランク材、押え足滑り板(組)のギザ有りのパーツを御使用下さい。
  また、布を張ってセットしても布がペコつく場合は、ボス付き針穴ガイド(写真5)を使用すると布が張られるので、布のペコつきによる目飛びに効果があります。

ボス付き針穴ガイド  
ボス付き高さ 品番
1.1mm D2426284Y00
1.4mm D242615701000
1.6mm D242615501000

(3)縫い始めが縫えない。または、下糸を長くすれば縫える。
【状態】 糸切り時、ボビンが空転している。
【原因-1】 ボビンケースの空転防止バネの調整不良です。
【対策-1】 ボビンケースバネで、ボビンに抵抗を掛けて下さい。
【原因-2】 下糸が伸びる糸の場合は、糸切り時、糸が短くなり、縫い始め縫えません。
【対策-2】 下記部品の下糸クランプバネを御使用下さい。取り付けは固定メスの上に取り付けます。

下糸クランプバネ(標準用) 品番 MAZ10404000
下糸クランプバネ(強化用)  品番 13576905

(注)下糸のクランプは、下糸クランプバネを曲げながら調整し、軽く保持するようにします。
写真1 閂止め
写真1 閂止め
写真2 LK-1900A
写真2 LK-1900A
写真3 アクティブテンション
写真3 アクティブテンション
写真4 操作パネル
写真4 操作パネル
写真5 ボス付き針穴ガイド
写真5 ボス付き針穴ガイド
縫製研究所 高橋賢二

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