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本縫自動玉縁縫機
APW-895
 
パンツの平行玉縁縫(フラップ付け)に対応。
片玉/両玉の切替えもワンタッチで、多様化を支える
 
青森市の誘致企業第1号として移転してきた同社は、以来婦人パンツ作りに特化して、今でもこなしきれない仕事を抱える。ロットが小さくなる中で、自在な切り替えを実現しようと導入したのが最新の本縫自動玉縁縫機APW-895である。
 
株式会社ルートファッション 取締役製造部長 穴水満也さん
「APW-895を導入して、ポケット付け作業は生産性が1.5倍になりました」と取締役製造部長穴水満也さん。
「APW-895を導入して、ポケット付け作業は生産性が1.5倍になりました」と取締役製造部長穴水満也さん。
平成8年から積極投資で体質を改善
CAD/CAM、縮絨機で高付加価値化目指す


 創業は昭和59年。岐阜の(株)マキムラが青森市の誘致企業第1号としてここに工場を開いたのがこの会社のルーツ。命名はファッションのルート(道)を開きたい……との思いからである。
その後、工場は順調に成長し、最盛期には180人もの従業員を抱える大きな工場だったが、バブルの崩壊とともに徐々に規模を縮小し、現在は半分の91人。多くのパンツ工場が閉鎖するなかで、仕事が切れ目なく続いてきたのには、理由がある。それは、平成9年から思い切って始めた改革の成果でもある。
 平成9年、工場に求められる機能は大きく変わろうとしていた。
消費の多様化が進み、それまでの大量生産の効率化から、時代は多品種少量の時代へと移ろうとしていた。そうした変化を敏感に感じた穴水さんは、創業から13年たって、生産設備も老朽化していたことから、思い切って、多品種少量生産にあわせたシステムを構築することを目指して、設備投資に踏み切ったのである。
 手始めに導入したのがCAD・CAMである。続いて、生地を安定させるためのスポンジングマシン、さらには大型のパターンシーマー……とたて続けに導入するとともに、特殊ミシンも最新式の電子式へと更新。
 そして今年には1台しかなくて順番待ちが出る状態だったAPW-240本縫自動玉縁縫機に加えて、新たにAPW-895を導入、高付加価値商品作りを目指す体制を整えてきたのである。
仕事が切れない……というのは、こうした時代に先駆けて工場の改革を続けてきた結果でもある。


少人数編成のラインを活かす
パネルでのワンタッチ操作と高速稼動


 同社が手がけるアイテムはボトム専門で、パンツが90%、スカートが10%、マキムラからの仕事が6割でその他が4割。縫製ラインは10~11人ほどの6班編成になっており、5班だけは4人の少人数編成で、小ロット製品に対応している。平均ロットは200枚で、リードタイムは短いもので5日、おおよそ5日~2週間で対応している。
 ポケット縫いは最近増えており、APW-240を使用していたが機種切り替えに手間がかかるということもあって、平均すれば1台で間に合うのだが、順番とりが発生する状態のために、テストで1台APW-895を導入してみた。使ってみると使い勝手は良く、購入に踏み切った。
 「オペレーターは正直で、導入以来、みんな新型機を使いたがり、旧型は使われなくなってしまいました」と穴水工場長。
 1台では順番待ちが生じ、ネックになっていたので、もう1台を購入したのだが、導入してみると、旧型を使わず新型機1台で十分に間に合ってしまったという。これは、APW―895がもつ

・頭部の縫い速度の速さ、
・応答性に優れたダイレクトドライブ方式
・大押え移動(空送り・前進)の高速化
・片玉/両玉のワンタッチ切り替え

……などによる効果であろう。
 「何よりも、ロットが小さくても、切り替えがパネルでワンタッチでオペレーターに出来ますので、生産性は1.5倍になっています。また、最近は左右に平行玉縁縫(フラップ付け)がついたものが多く、これをきちんと精度よく仕上げるのが大変だったのですが、この機械を使うと非常に精度が良くできますので、高品質化に大きく貢献しています」と穴水さん。


研修生で技能の蓄積はできない
日本人で付加価値の高い商品作り、


 日本でパンツ作りは難しい……といわれながら現在の元気な工場の中で、今後をどのように生き残るか……穴水さんの課題だが、目指すは、日本人による付加価値の高い商品作りだ。
「現在は研修生も大きな力になっています。貴重な戦力になっていますが、これに頼るわけにはいきません。研修生は、力をつけても3年たてば帰国してしまう。そこで、技術力はまた、ゼロに戻るわけです。長い目で見たら、技術力を高めることが必要ですが、研修生を使っている限りそれはできない。
 「この工場は、将来的に言えば、技術力を高めて日本人で、付加価値の高い商品作りを目指す。中国で出来ない付加価値の高い商品作りを目指して、メイド・イン・ジャパンのブランドを世界に広げたい……それが重要と思います。」と穴水さん。
 幸い新卒が入社するので、これを4、5年みっちり教育して班長クラスに育てて、付加価値の高い商品作りをしたい……というのが穴水さんのねらいだ。

安定した生地と精緻な縫い。中国にはない高い品質で世界を目指す。 フラップ付きの平行玉縁縫。こうした作業でもきれいに付けられている。
フラップ付きの平行玉縁縫。こうした作業でもきれいに付けられている。
安定した生地と精緻な縫い。中国にはない高い品質で世界を目指す。  
青森市の誘致企業第1号の同社工場。
青森市の誘致企業第1号の同社工場。
APW-895本縫自動玉縁縫機。最高3000rpmの高速頭部を搭載、片玉/両玉のワンタッチ切替えなどで生産性の飛躍的な向上を実現している最新鋭機。
APW-895本縫自動玉縁縫機。最高3000rpmの高速頭部を搭載、片玉/両玉のワンタッチ切替えなどで生産性の飛躍的な向上を実現している最新鋭機。
使い勝手が良いために、作業者も好んで使用するAPW-895。
使い勝手が良いために、作業者も好んで使用するAPW-895。
電子鳩目穴かがりミシンMEB-3200R。
電子鳩目穴かがりミシンMEB-3200R。
単糸環縫ボタン付けミシンMB-374。
単糸環縫ボタン付けミシンMB-374。
高速電子サイクルマシンAMS-205C。
高速電子サイクルマシンAMS-205C。

株式会社ルートファッション
創業:昭和59年
所在地:青森県青森市横内字亀井
工場長:取締役製造部長 穴水満也
社員:91名
生産アイテム:婦人パンツ(90%)、スカート(10%)

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