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知って得する縫いのヒント
ロックミシンの基礎知識シリーズ
ロックミシン(縁かがりミシン)の押え

 ロックミシンの縫型式の代表的なものとして、オーバーロックとインターロック(安全縫い)があります。押えも縫型式同様にオーバーロック用・インターロック用とあり、かがり幅、針幅とゲージサイズごとに異なります。
 今回は、糸すべり台の役割、特殊な押えについて説明をします。


1. オーバーロック押え
(1本針オーバーロック、2本針オーバーロック)


 オーバーロックの押え部品構成の基本は、「押えヒンジ・押え・糸すべり台」です。
 「押えヒンジ」は押えバネからの力を「押え」に伝えます。オーバーロックの「押え」は、一体式がほとんどですが、2本針オーバーに「後押え」が付くタイプもあります。
 かがり幅により「押え・糸すべり台」の部品が異なります。


オーバーロック押え A: 押えヒンジ B: 押え C: 糸すべり台
A: 押えヒンジ B: 押え C: 糸すべり台


2. インターロック押え

 インターロックの押え部品構成の基本は、「自由押えヒンジ・自由押え・後押え」です。
 「自由押えヒンジ、自由押え」の役割はオーバーロックと同様で、「自由押えヒンジ」は押えバネからの力を「自由押え」に伝えます。「後押え」は、縫い始めの二重環縫いの縫目を押えます。
 インターロックミシンでは、「糸すべり台」が自由押えと一体となるため、かがり幅・針幅を変更する際(ゲージ交換)には、自由押え(押え組)の交換が必要になります。


インターロック押え a: 自由押えヒンジ b: 自由押え c: 後抑え
a: 自由押えヒンジ b: 自由押え c: 後抑え


3. 糸すべり台の役割

 糸すべり台は、かがり幅を変更する際に交換(ゲージ交換)が必要になりますが、針板のようにかがり幅ごとに部品があるわけではなく、ある程度のかがり幅の範囲で共通の部品を使用します。 
 役割としては、 上ルーパー糸(かがり糸)に緩みをもたせ、縫目に風合いを持たせます。
 上ルーパー糸が押え手前から押え後ろ(矢印方向)に流れます。
 この時の糸すべり台の高さ(厚さ)により上ルーパー糸の緩みが変わります。


インターロック押え インターロック押え

*糸すべり台の高さ(厚さ)を大きくすることにより糸の緩みは増しますが、大きすぎると、厚物などを縫製した際に、糸が締まらなくなるおそれがあります。また、糸すべり台と上ルーパーの距離が必然的に近くなるので、干渉、折損の注意が必要です。
*インターロックでは、自由押え一体のため、丸印部が、糸すべり台の役割をします。
*巻きロック(メローロック)などでは、糸すべり台が針板の下側まで出ていて、布切りメスでカットされた布を包み込む役割をします。


4. 特殊な押え

 ロックミシンにも本縫いミシン同様に各種の押えがありますが、その一部を紹介します。

1) 小回り用押え
 押えの幅、全長が標準の押えよりも小さく、小さなパーツ縫製、小さなカーブ縫いなどに適します。

2) テープ入れ押え
 ウーリー、スピンテープ等、補強用テープ入れ押え。
 *オーバーロック用テープ入れ押えは、ニット製品の肩テープ入れ工程に最適です。
 また、インターロック用テープ入れ押えもあり、多工程で使用できます。

3) トラクター押え
 押えの前後が分離していて、段部の乗り越え性を良くし、目飛び防止などに有効で、主に厚物縫製に適します。

4) ローラー押え
 押えの部分がローラーになっていて送りづらい布あるいは、皮革などに適します。


インターロック押え インターロック押え
トラクター押え ローラー押え

 ロックミシンの押えは、縫製条件によりさまざまな仕様がありますので、お近くのJUKI販売株式会社各拠点/カスタマーズセンターまでお問合せ下さい。

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