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独自の市場を開拓する
楽天への進出で
“ペット衣料”ブームに火を点ける
工場直結の強み、リアルタイムで
商品を企画・供給
 
服を着せた犬がご主人と散歩する光景をよく目にする。そうした犬用の衣料品はほとんどがネットで販売されているが、そのブームの火点け役となったのがゼフィールさんのホームページ、楽天でも屈指の人気ページだ。
 
株式会社ゼフィール 代表取締役 - 長谷川悦子さん
「ネット販売をしても、工場に直結しているから強い……と確信しました」とネットへの進出の動機を語る社長の長谷川悦子さん。
「ネット販売をしても、工場に直結しているから強い……と確信しました」とネットへの進出の動機を語る社長の長谷川悦子さん。
きっかけは、友人からのオーダー
在庫リスクを回避してオーダーで出発


 「平成元年に創業して、ゴールドウインさんやヒットユニオンさんのお仕事をお手伝いさせていただいてきました。
  しかし、国内の縫製が次第に中国に移り始め、下請加工から自立するために何かをはじめなければ、と考えていた2000年ころ、偶然、知人から“服を作っているなら、犬の服も作れるんじゃない?”と犬用のTシャツ作りを依頼されました。最初は正式な仕事と言うよりも、内職として始めたんです」と犬用の服との出会いを語る代表取締役の長谷川悦子さん。
 そんなときに、インターネット関連の仕事をしていたお嬢さんの奈美さんから、“やるなら、いま犬用の服がはやっているみたいよ”と勧められ、Tシャツを作ってネットで販売したら、すぐに売切れてしまったという。
 普通なら、それでは……と意気込んではじめるところだが、長谷川さんはあわてなかった。まず、お嬢さんの力を借りてホームページを立ち上げ、自作の服をチワワに着せて、イージーオーダーで販売し、懸賞をつけて犬のデータ収集を行った。犬種とサイズを知るためである。
 そんなことをして内職的に手がけているうちに、いくつかのお店からのオーダーも入り、委託加工を始め、次第に受注が増えて、月商300万円ほどの事業になっていた。


楽天への進出で大ブレーク
福袋700セットを1日半で完売


 データを収集した結果、犬種によってサイズは、首周り、胴回り、着丈、前着丈の4ポイントで測定でき、チワワのような小さい犬から大型犬まで、16サイズ、パンツでは25サイズが必要なことが分かった。
 このころ、長谷川さんは本格的に犬用の服の生産を手がけるために受注先のお店を訪ねたりして市場を調査するが、そこで感じたのは、「工場が企画し、作って売る強み」だったという。「企画とサンプル作りが同時にできて、それを4匹いるモデル犬に着せて撮影すれば、すぐにHPで販売できる。これは工場でしかできない強みです」と長谷川さん。
 素材にすぎなかった生地が、瞬時に商品になってしまうのである。究極のクイックレスポンスである。
 当初は在庫リスクを避けて、オーダー専門だったが、2004年10月に楽天に出店し、サイズを明記して既製服として販売する。商品を企画しHPで販売すると、人気の商品なら2~3時間で完売する。残ったら、アウトレット商品として、安価に販売するというリスクを回避する方法も用意されている。
 「福袋でセールをしたときには、700セット用意した福袋が1日半で売り切れ、楽天さんから叱られました」(長谷川さん)。ブームに火を点け、アクセス数も1日に12,000件、いまや楽天屈指の人気ページである。


春夏/秋冬……各3回のデザイン発表
次々生まれる新しい企画・提案


 同社の社員は23名と4匹。WEBと企画を担当する社員が6名、CADから裁断・縫製・仕上げまでを17名が担当。チワワ、ミニチュア・ダックス、トイ・プードルなど4匹のモデル犬も長谷川さんとともに毎日出勤する。
 カタログも制作しており、全国の約200店舗からOEMも受けている。商品は、Tシャツからタキシード、ウエディングまで、布帛・ニットとオールアイテムである。高速電子閂止めミシンLK-1900やオーバーロックミシンMO-6714も使われていて、縫製は本格的だ。
 ブームに火を点けたおかげで、同業者も増えたが、同社がトップの位置をゆずらないのは、他社にはない旺盛な企画力のゆえだ。
 楽天のホームページでは、春夏/秋冬とも、常時100近いアイテムが販売されているが、各シーズンごとに、3回ほどデザインが入れ代わる。夏になれば浴衣やジンベイも人気だ。おからペーストを使った“ワンコのおやつ”や残り生地を生かした“カフェマット・セット”などの新商品開発も進めている。
 親切なのは、完売すれば「sold out」と一緒に、いつ再販売されるかも明記している点だ。楽天でアクセスから受注につながる率の高さは第2位というのも頷ける。
 犬用の服という独自の市場を開拓できたのは旺盛な企画力を生かした工夫の結果だが、いまや目標の月産1,000万円は近い。


商品点数が増えて、倉庫を外部に借りるようだが、工場で作るとすぐに売れていく。 出来上がるとすぐにモデルに着せて写真撮影し、ホームページで販売する。撮影用のコーナーも作られている。
4匹のモデル犬。工場へは毎日、出勤している。決めポーズで静止する訓練がされている。
出来上がるとすぐにモデルに着せて写真撮影し、ホームページで販売する。撮影用のコーナーも作られている。
小矢部市にある工場。ここで作られたものがその瞬間にネットで全国に発信される。消費者にとっては“出来た時が買う時”まさにリアルタイム、究極のクイック・レスポンスである。
小矢部市にある工場。ここで作られたものがその瞬間にネットで全国に発信される。消費者にとっては“出来た時が買う時”まさにリアルタイム、究極のクイック・レスポンスである。
情報を発信するWEB企画室。6人のスタッフが、商品のデザイン、WEBデザイン、HPの運営などを行っている。
情報を発信するWEB企画室。6人のスタッフが、商品のデザイン、WEBデザイン、HPの運営などを行っている。
情報を発信するWEB企画室。6人のスタッフが、商品のデザイン、WEBデザイン、HPの運営などを行っている。
高速電子閂止めミシンLK-1900ASSのほかにも、本縫いミシン、オーバーロックミシンなどが導入されている。
高速電子閂止めミシンLK-1900ASSのほかにも、本縫いミシン、オーバーロックミシンなどが導入されている。
商品点数が増えて、倉庫を外部に借りるようだが、工場で作るとすぐに売れていく。
商品点数が増えて、倉庫を外部に借りるようだが、工場で作るとすぐに売れていく。
同社の商品を販売しているホームページ。楽天でも販売している。
同社の商品を販売しているホームページ。楽天でも販売している。

株式会社ゼフィール
創業:平成元年
所在地:富山県小矢部市和沢
社長:代表取締役社長 長谷川 悦子
社員:23名
生産アイテム:
犬用の服・スポーツウエア・婦人服・子供服等の製造販売
HP http://www.idog.jp

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