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アジアンネットワーク最前線
品質・納期最優先で好業績を続ける国営企業
「高品質を実現する秘訣は高品質設備の導入」
 
Viet Tien Garment 副社長 グエン・ハク・チンさん 
ベトティエン社は、ベトナム国営企業のなかでも群を抜いた成績を上げている企業です。ホーチミン市内に従業員6,000名がおり、他にジョイントベンチャーに6,000名がいます。創業は中国人オーナーが1974年に始めた民間企業ですが、解放後の1976年に国営になり、以後は繊維縫製公団の管理下にあります。といっても同社の経営は全く自主性に任されており、営業活動も独自に行なわなければなりません。

日本の仕事をしたのはまだ、それほど長くないが、とにかく日本の仕事をして驚いた。チェックが厳しい。品質と一口に言っても、ヨーロッパではデザインがきちんと出来ているかどうかが重要で細部はあまり厳しくチェックされない。ところが日本の仕事は、ボタンつけ、糸、裏、芯、縫い……どれをとっても厳しくチェックされ、しかも納期が遅れたらそれでダメです。最初は、この厳しさがイヤで、日本向けは1ラインで対応して、そのラインは特別に管理していたのですが、これでは1工場で2つの基準が出来てしまいます。これはあまりいいことではありません。

やっているうちに、日本の品質に合わせた仕事をしていれば、ヨーロッパでもどこへ持っていってもすべて通じる。しかも高い評価をもらえるということで、当社では結局、すべてのライン、すべての製品の品質を日本品質を基準にするようにしました。おかげで、高品質で知られるようになり、それが受注にも反映されるようになりました……と同社副社長のチンさんは語ります。

同社の仕組みは、完全歩合制です。20%とか、50%とかの歩合制というのはありますが、それでは成績があまり給料に反映されません。ある意味では不公平ということになりますので、2、3年前に完全歩合制にしました。この結果、技能が高ければ給料が上がるということを聞いて、優秀な技能者がたくさん集まってくるようになり、生産性が上がった……といいます。

完全歩合制で問題になるのは品質です。量をいそぐあまり不良品を作りやすいということですが、同社では、品質の基準は日本品質で徹底し、ペナルティを設けています。さらに、ISO-9002も取得しているので、不良を出さない仕組みはきちんと作られています。その一例が、仕上げや修正工程で利用されている2ビン方式です。製品を入れるバスケットに修正前/修正後をきちんと表示して目に見える管理を行なっています。社員の努力や注意に頼らなくても不良が出ない仕組みを作っているのです。

同社の一般のオペレーターの給料は平均すると70ドルくらいとのことですが、日本向けの製品を担当するベテランのオペレーターになると90~100ドルほどになるそうです。70ドルと100ドルでは43%増しですから、かなりのインセンティブになるのではないかと思います。

同社の特徴は、品質を確保するためには、どうしても日本製のミシンが必要だということで、ベトナムの国産ミシンではなくJUKI製のミシンを導入していることです。日本向けの製品を作るためには、日本製のミシンが不可欠であるという考えです。同社では、ダイレクトドライブの本縫自動糸切りミシンDDL-9000を導入しています。これは、お客さんの、短納期や品質に対する要求にこたえるためには、どうしても糸切りでないと間に合わないというわけです。手作業で糸つみを行なうことは可能だけれど、その時間がないというわけです。




グエン・ハク・チンさん
副社長 
グエン・ハク・チンさん



プレス
工場外観 縫製場 工場内

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