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アジアンネットワーク最前線
現地人による経営をモットーに
日本と同レベルの高品質・高生産性を実現
 
Vietnam Wacoal
社長 山川和宏さん
管理部長 大田邦夫さん
ワコールさんでは、基本的には現地化したいということを言われます。つまり、ベトナムワコールの工場運営は、日本人ではなくベトナム人に任せる ようにしたいということです。それが難しいのは、製品が日本向けのために、日本人の感性にあわせた製品作りが必要だからです。             

しかし、そうした感性や工場管理の仕方を育成すれば、ベトナム人でもも工場を管理することはできるはずだ……というのが山川さんや大田さんの考えです。しかしそのためには、仕事に対する考え方から教えなければならないので大変です。
同社で、どのようにしたかといえば、基本的なしつけから、丹念に繰り返し教えてきたそうです。
たとえば、「靴のかかとはつぶさない」「シャツはズボンの中に入れる」「きちんと挨拶をする」……などを繰り返し教えることで、日本的な品質に対するこだわりや考えを理解してくれるようになるとのことです。そのためには、本人がわかるまでじっくり待つということが重要だといいます。  

早急に結果を期待して、つい口に出して教えたくなるのですが、それをやると、社員のヤルキをそぐ結果になり、決して自主性は生まれなくなるといいます。同社の管理の仕組みは、日本人スタッフ-ベトナム人マネジャー-社員……という具合に伝えられるようになっています。マネジャーが社員に教えるのですが、日本人は決して直接ベトナム人に教えないようにしているそうです。これも、ベトナム人で管理できるようになって欲しいという願いからで、何か問題があれば、マネジャーにつたえ、それを社員に伝えてもらうようにしているそうです。
「日本人が仕事をしないのが一番いいんです」という言葉は、教えることがいいことばかりではないということを示している。
こうした努力とともに、5Sなどを教えてきたので、しつけが徹底されたといいます。たしかに工場の中は、整理整頓が行なわれ、整然としています。この点では国内工場に匹敵する環境にあるといえるでしょう。しかも、マネジャークラスになるような優秀な社員は、日本への研修を経験していますので、日本的な考え方や管理の仕組みへの理解が出来ています。

ただ、こうしたシステムの結果、マネジャークラスは充分に自主的に考え、判断できるようになってきたが、社員レベルではまだそこまで到達していない。今後はいかに自主性を高めるか、考える社員を増やすかが、山川さん、大田さんの大きな課題となっているようです。

同社の敷地にはまだ充分なスペースがあり、近いうちにもう一棟建設して、人員を大幅に増やす予定とのことです。ベトナムではワコールという名前は、全く知られていません。求職でくる人もワコールという会社について何の考えもありませんので、最初の品質やしつけ教育が重要になっているようです。

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