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モノづくりウォッチ
めざすは窓辺のトータルコーディネイト企業
 
株式会社 弘和茨城工場
株式会社 弘和茨城工場
新宿発9時。営業者に同乗させてもらい首都高速からから湾岸線を通り東関東自動車道を終点鹿島まで走る。もうひとっ走り。渋滞もなく2時間程度で茨城県行方郡へ到着。インテリア関係の工場がいくつか散見されるなか、ひときわ大きく見える四角い建物に「弘和」の文字。それが(株)弘和の茨城工場だった。

<高さ4.5メートル>
「大きい」と思ったのには理由があった。増設部分の天井高さは4.5メートル。
丈の安定はカーテンの品質ポイントの一つ。カーテンの長さは長いものでおよそ2メートル。しゃがみ込んで丈をそろえながら裁断するが、この作業姿勢はかなり厳しい。最終工程での丈の検品でも同じ事がいえる。
弘和では天井高さを4.5メートルにしたことで立ったまま丈検品が出来るようにした。天井からカーテンを吊せばカーテンの裾がちょうど目の位 置にくる。
これはいい。作業も楽になり、品質も安定した。「(天井高が)4.5メートルなければ工場ではない」というほどだ。
 
カーテン

<8センチ?!>
カーテン丈についてはもう一つの話がある。
羽生隆昭常務は自宅のカーテンの丈で季節がわかると言うのだ。湿度の高い夏には長く、冬には短い。注意してみると肉眼で分かるそうだ。確かにカーテン生地には「収縮率の許容4%」と書いてある。カーテン生地であれ、服地であれ、生地とはそんなものだけれど、カーテンの丈は長くて2メートル。とするとその4%は8センチ。許容率であって実際にはそれほどまでの変化はないが、カーテンが8センチ伸びたり縮んだりしたら・・・。丈管理の大変さは推測するにあまりある。

<4時まで>
現在の就業時間は8時半~5時。今年は8時~4時という夏時間を採用する計画だ。ちょうど仕事が薄くなる7-8月は学校の夏休み。主婦にとっては朝の支度に手がかからなくなる。早く出てきて早く仕事を終わらせる夏時間はうってつけのはず。
早めに帰って家族との時間がもてる。若い社員はアフターファイブを満喫して欲しい。生活が充実していないと仕事も充実しない。一児の父だがまだまだ若い羽生常務の実感がこもっていたように感じられたような・・・

<40年前>
有名施設に自社のカーテンが翻ることは社員たちのやりがいのひとつになっている。ハウステンボス然り、都内有名ホテル然り。「あれはうちのカーテンだ」
テレビの国会中継を見ていてもそんな気持ちがふつふつと湧き起こる。現在使われているものは、40年前、弘和の羽生社長が丁稚時代に携わったカーテンだ。
そんな昔の話・・・と言うなかれ。国会議事堂のカーテンは40年ごとの交換だ。21世紀を迎えた今年、弘和は再び「国会議事堂」を手がけることになっている。素材はオールシルクだ。もう1ヶ所「ここのカーテンをやっている!」といいたい商業施設があるのだが、営業上いえないそうだ。私は知っている。今度行ったら見ておこう。
 
自動機

<経営方針>
同社ではパートはとらない。外注もゼロである。人が採りにくい地域でもあるが、同じ立地の他社の多くがパート社員や外注を活用している。もちろん納期や品質管理を徹底させるための方策だが、責任を持って仕事にあたってもらいたい、仕事を好きになってどんどん伸びていってもらいたい、そうでなければ会社は立ち行かないという経営者の発想がもとになっている。
と言う同社も数年前まではパートや外注も活用し、年功序列の体質だった。中3日納品を実現し、生産コストを極力抑えるために実施した工程改造と共に推進した多能工化で、向上心のある者・リーダーシップのとれる者が伸びていった。

<最後にJUKIグループの自慢を少し>
本文で紹介したカーテンの自動機、「裾三巻縫い自動機CH-300」と「ひだ縫い自動機NCT-15-0」。この2機種はJUKIのAMS自動サイクルマシンを母胎に中日本ジューキ(株)が開発した製品だ。
中日本ジューキに対して「モノづくりをする工場の話をよく聞いて製品開発する。この姿勢はすばらしい」と、弘和の評価は非常に高い。厳しいお話が多いこの時勢、取材にうかがう中で聞くこういう話はとても嬉しい。


常務取締役 羽生隆昭さん
常務取締役
羽生隆昭企画部長
ひだ縫い自動機       先引きローラー  

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