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特集:ニット工場2

特集:ニット工場2
1人1人の従業員が同じ価値観をもつ、
これが安泰の強い競争力となる。


安泰(徳清)時装有限公司
総経理 銭 安華
設備部経理 程 春和

安泰(徳清)時装有限公司  設備部経理 程 春和
安泰(徳清)時装有限公司
設備部経理 程 春和
安泰(徳清)時装有限公司  総経理 銭 安華
安泰(徳清)時装有限公司
総経理 銭 安華

 安泰(德清)時装を訪れる人はみな、この文化的息吹に満ちた企業から強い印象を受けるに違いない。ニットウエアの製造企業というよりもむしろ「文化の殿堂」と形容するにふさわしい。
設立、本格稼動から現在に至るまでの4年間、安泰は毎年40~50%の売上げ増で急成長を保っている。さあ、一緒に安泰に近づき、安泰人に近づき、安泰文化に近づこうではないか。



工場目標が石に刻まれている

LK-1900A 高速電子閂止めミシン
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DDL-9000-WB ダイレクトドライブ高速本縫自動糸切りミシン
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オペレーター:MO-6700Dシリーズは良い。軽く操作し易く、油汚れが少ない
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LH-3528SSF 2本針セミドライヘッド本縫ミシン
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われわれの目標は「天下一の工場」

 安泰(德清)時装有限公司は2003年に設立準備を開始した。杭州市から40km離れた德清県莫干山経済開発区科技工業園内にあり、敷地面積は約100畝(6.7万平米、1畝(ム)=6.667アール)である。
 安泰の工場区域に入ると、オリエント文明の古色蒼然とした芸術的な長い回廊が目に入る。回廊の1つ1つの彫刻画はすべて銭総経理自身が設計したものである。この長い回廊を抜けると、大きな石に安泰の目標である「天下一の工場」が刻まれている。
 「規模や儲けを求めるのではない。われわれが追求するのは文化の"第一"である」。これは銭総経理の"第一"についての説明である。あるアメリカのお客が安泰を訪れ、工場区域を見学した後、「これは世界の縫製工場が追求する未来である」と感嘆した。
 安泰は2004年7月に本格的に生産を開始し、インナーウエア、水着などの製品を生産し、欧米各国の市場向けに輸出する。従業員は現在3000人余り。生産開始以来、安泰の売上高は40~50%の伸び率を保ち、昨年2007年の輸出総額は6000万米ドルに達した。うち欧州が75%、米国がほぼ20%、そしてオーストラリアなどの国々である。


1人1人の従業員が同じ価値観をもつ、
これが安泰の強い競争力となる


 人民元の引き続く切り上げ、労働コストの上昇、原材料価格の高騰など…安泰が急成長した3年の間、中国のアパレル加工業は外的環境の大変化と未曾有の圧力に遭遇した。ますます厳しくなるこのような条件下で安泰はどのようにして急成長を実現させたのだろうか。銭総経理はその「秘訣」について「第一がきっちり仕事をすることだ」と語った。
 「中国のアパレル製造業は数10年の発展を経て新たな段階に入った。われわれの顧客が求めているのは安くてよい物ばかりではない。彼らは製品を生産する企業がもつ文化をも重要視するようになってきている」(銭総経理)--この趨勢に対して、安泰が努力目標としているのは、販売する製品自体だけでなく、すべての従業員の価値観、接客業務、生活態度、そして安泰の文化と社会に対する責任ある態度をすべて製品の中に込めていくことである。安泰の製品の1つ1つがみな「生きて」おり、生命力に富んでいる。
 このようなコンセプトと目標は次第に従業員1人1人に受け入れられつつある。同じ価値観をもった集団が安泰の最強の競争力となっていく。
 安泰は同時に従業員を最も重要な財産と見ている。従業員の資質と専門知識のレベルアップが会社の財産の増加につながり、従業員の福利厚生と生活レベルが会社の経営業績の具体的な現れである。会社は従業員の生活条件の改善を絶えず図るとともに、工場区域内に図書館、総合球技場、室内卓球場などを設けて、従業員の文化的生活を豊かにしている。


強力な開発設計能力が今後の発展の基礎を築く

 安泰の3000人従業員の中に100人余りを有する設計陣がある。ほとんどの製品が安泰自身で設計されたものである。また、会社はイタリアなど欧州の国々からいつも設計家を招き、最新の流行傾向と市場情報の把握に努めている。
 さらに、安泰は強力な開発設計能力を生かして、試みとして独自ブランド「FABI SECRET」を立ち上げて展開している。安泰は2005年に国内のインナーウエア市場の調査を行った。それによって国内市場の独特な性質を見つけた。これは価格面で優遇されている製品と海外で高い名声を得ている製品が最も消費者に好まれている。この調査結果に基づき、安泰は「外から内へ」の戦略で自社ブランドを発展させることにした。「FABI SECRET」の製品をまず欧米市場で販売し、ブランドの知名度を高める。その後「FABI SECRET」という国際化コンセプトを込めたブランドを通じて、国内消費者の流行に対する理解を深めさせ、国内の流行の風見鳥となることを目指す。


日本企業の管理経験は参考にし、学ぶに値する

 創立当初から、安泰はJUKIの縫製設備を大量に導入した。現在、安泰の生産ラインには、高速セミドライヘッドオーバーロックミシンMO-6700Dシリーズを含む合計600台余りのJUKIの縫製設備がある。MO-6700Dシリーズの最大の特徴は、縫製品の油汚れ問題を解決したことであり、そのうえ油除去作業とそれに伴う手直し作業が少なくなったことである。そのため、非常に安泰の主力製品であるブラジャー、水着の生産に適している。
 「JUKIはわれわれに先進的な設備を提供しただけでなく、われわれのプロセスの進歩、縫製ラインの改善など多くの面でサポートをしてきた」--これが数年来、銭総経理がもつJUKIの協力に対する感銘と評価である。
 5月にシンガポールで開かれたJIAM国際縫製設備展覧会の会場で、JUKIは重点的にセミドライシリーズを展示した。その中に高速セミドライヘッドオーバーロックミシンMO-6700Dシリーズ、ダイレクトドライブ高速本縫自動糸切りミシンDDL-9000などもあった。この2シリーズの設備はいずれも安泰で使用している。
 程設備部経理は、JUKI製品に関して、非常に安定しており、音が小さく、操作も軽快である。JUKI製品の修理率は他のブランドのものに比べると低い。油漏れがないということが、安泰製品の生産に非常に適している。縫製品の品質保証になるだけでなく、洗浄コストの低減にもなっている。
 「中国の工業文明の歴史はまだ浅く、工業管理に対する認識はまだ模索段階にある。日本企業はわれわれの参考になる非常に多くのよい経験をもっている。われわれも管理経験面でJUKIなど日本企業の支持と支援を切実に必要としている。」
 JUKIは安泰で管理者層との交流会を展開し、技術者の研修講座などを開くなど、ソフトの面でサポートした。「われわれはJUKIの先進的な管理経験を安泰の企業文化の中に取り入れ、一層すばらしい発展を追求していく。」--銭総経理は、「日本の同業者の真摯で謹厳な仕事の態度もわれわれの学ぶべきところである」と話す。安泰は、また経験のある日本の管理者を招いて、技術、生産および工場全体の配置など設計管理に参加させていくつもりである。

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