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特集:大連地区

特集:大連地区
アパレル工場として、これ以上規模は追求しない 社内に訓練校。
目指すは高品質化と高付加価値化


大連嘉明服飾有限公司
董事長 王兆勝さん
副総経理 衣振寛さん

「JUKIミシンは品質がいいのはもちろんですが、サービスがいいですね」と語る衣振寛副総経理。
「JUKIミシンは品質がいいのはもちろんですが、サービスがいいですね」と語る衣振寛副総経理。
「規模を追求するよりも、高品質化、高付加価値化を目指したい」と語る王兆勝董事長。
「規模を追求するよりも、高品質化、高付加価値化を目指したい」と語る王兆勝董事長。

1979年の郷鎮企業からスタートした同社は、従業員1000人、スーツを年産120万着の規模になったが、「いまの規模が適切、これ以上規模を求めることはしない」と王董事長。その真意は興味深い。
工場化前景。
工場化前景。

工場の4階には、皮口町の職業技術学校がある。常時2人の先生が指導に当たっている。
工場の4階には、皮口町の職業技術学校がある。常時2人の先生が指導に当たっている。

ハンガーラーン。進捗状態がパソコンの画面でいつでも確認できるようになっている。
ハンガーラーン。進捗状態がパソコンの画面でいつでも確認できるようになっている。

裁断後のパーツに刻印する。一品管理がきちんと行なわれている証である。
裁断後のパーツに刻印する。一品管理がきちんと行なわれている証である。
スタートは軍服の縫製から
スーツ縫製に切り替えて成功


 同社の創業は1979年。この地区は農村で、農民たちが集まって始めた村営の縫製工場がスタートという。初期は、「軍服を作っていましたが、そのうちにスーツを始めて、その切り替えが成功したと言ってもいいと思います」と董事長の王兆勝さん。
 いま、52歳になる副董事長の衣振寛さんも「当時は、ミシンはメカニカルなものでしたから、故障があると分解してきれいに掃除し、パーツを取り替えて、組み立てるときれいになって動きました。故障の修理も簡単でしたが、最近のミシンはコンピュータが入っているので、分解しても分からない。手に負えません」と副総経理の衣振寛さん。
 董事長の王兆勝さんが郷鎮企業だった同社に入社したのは1987年、以後改革を次々と進め、スーツ中心の企業に生まれ変わり、88年からは輸出を手がけるようになった。
 「軍服を作っていれば、それは毎回同じ作業をするということです。それとスーツ作りでは大きな違いがありますが、それだけ成長し技術がついてきたということですね」と衣振寛さんは懐かしそうに当時を語る。
 王董事長は、現在も時間さえゆるせば頻繁に現場に足を運び、作業や仕上がり状態をチェックしているというから、工場全体にも品質意識が行きわたっている。


紳士服が80%、婦人服が20%
JUKIはサービスへの対応が一番


 現在、同社が作っているのは紳士婦人物のスーツ上下だが、紳士服が80%、婦人服が20%で、1日に4000着。年間で120万着に上る。生産するものの99%は輸出で、主な輸出先は、アメリカ(70%)、ヨーロッパ(20%)、日本(5-6%)……など。生地素材の80%は支給され、またボタン、芯地、裏地などの副資材も80%が支給である。
「輸出しているのは商社を通じてですが、バイヤーやお客さんが会社・工場にまで視察に来ます。欧米の商社などは作業環境や設備などを含めて全体的にチェックしていきますが、日本のお客さんは使用している設備はどんなものか、商品の出来上がりはどうか……など入念にチェックする。特に袖付けとかエリの縫製作業の仕上がり状態などを細かくチェックしていきますね。日本の評価は厳しいです。
 そんなときに、JUKIのミシンを使っているとどこの国でも安心して帰って行きます。JUKIのミシンを使っていれば品質が安定しているという評価をしてくれますから、私たちも安心です。もちろん品質もいいのですが、このお客様への信頼感は大きいです」と衣振寛さん。
 同社で導入しているミシンはほとんどJUKIミシンで、2005年にも、ミシンを更新し本縫い自動糸切りミシンDDL-8700を300台導入した。


年々難しくなる人材募集
自社で養成しようと社内に職業学校を


 同社の社員は現在約1000人。50名が管理部門で、裁断工程に70人、縫製工程が780人、仕上げ工程が100人。工場は2棟あり、上衣ラインが4ライン、パンツラインが3ライン。(その中の1ラインは全自動のハンガーライン)
「最近縫製工場だけでなくいろいろな工場がたくさん出来てきて、オペレーターの募集が大変になりました。当社のオペレーターも周辺の町からの採用が難しくなり、半数以上が黒龍江省や吉林省、遼寧省からの採用です。」と王董事長。
 採用するオペレーターは経験者ばかりではなく初心者もいる。そこで、同社は、品質向上には人材育成が重要との判断から、早くから自社内に職業訓練校を併設しており、オペレーターの育成に力を入れている。工場の4階には常設の職業訓練校があり、新人を採用すると、ここで3~4ヶ月間縫製作業の基礎を訓練する。学校には、2名の指導者が常駐しており、常に何人かの生徒がここで学んでいるという。


規模を大きくするよりも
品質を上げて高級品を作りたい


 オペレーターの平均給与は、平均すると1,200元以上。年々上がるが、その対策として加工費の値上げを要求するがそれも限度があり、今後、いっそうの技術力を付けて高品質化と高付加価値製品化を目指すことが不可欠…と王董事長。
 「適正な規模…というのがあると思いますが、当社は現在ちょうどいい規模だと思います。今後の方向としては、人材募集もますます難しくなると予想されますし、これ以上規模を求めることは得策ではないと思います。目指す方向としては、技術力を付けて付加価値の高い商品作りです」

「設備とオペレーターの技術……その両方で高品質が実現します」と衣副総経理の言葉通り、設備は最新のものが導入されている。
(1) ソデ付けDP-2100。
(1) ソデ付けDP-2100。
(2) 高速1本針本縫千鳥縫ミシンLZ-2280N。
(2) 高速1本針本縫千鳥縫ミシンLZ-2280N。
(3) 玉布自動供給装置付き本縫自動玉縁機APW-297。
(3) 玉布自動供給装置付き本縫自動玉縁機APW-297。

(4) 高速電子本縫ボタン付けミシンLK-1903。
(4) 高速電子本縫ボタン付けミシンLK-1903。
(5) 高速本縫閂止めミシンLK-1852。
(5) 高速本縫閂止めミシンLK-1852。
(6) 電子鳩目穴かがりミシン(総合糸切り付き)MEB-3200。
(6) 電子鳩目穴かがりミシン(総合糸切り付き)MEB-3200。

(7) 1本針本縫メス付き自動糸切りミシンDLM-5200。
(7) 1本針本縫メス付き自動糸切りミシンDLM-5200。
(8) MFB-2600。
(8) MFB-2600。

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