JUKI Magazine PageNavigation

特集 : バングラデシュ

特集 : バングラデシュ
経営戦略は25年計画を基本に5年ごとに見直す
マルチスキルのオペレーター育成を目指して

The Cotton Group:
Director & CEO, Mr. M. M. Rahman
Executive Director, Mr. Mir Azizul Karim
Vice President, Mr. Paresh Chandra Debsharma
「JUKIのミシンは私たちの工場には最適の設備です。次の10年、JUKIとwin-winの関係で御互い成長していきたい」Director & CEO Mr. M. M. Rahman。
「JUKIのミシンは私たちの工場には最適の設備です。次の10年、JUKIとwin-winの関係で御互い成長していきたい」Director & CEO Mr. M. M. Rahman。

Vice President Mr. Paresh Chandra Debsharma
Vice President Mr. Paresh Chandra Debsharma

Executive Director Mr. Mir Azizul Karim
Executive Director Mr. Mir Azizul Karim

工場前景
工場前景

広い工場は明るく清潔で、ウォータークーラーシステムで快適な環境が作られている。
広い工場は明るく清潔で、ウォータークーラーシステムで快適な環境が作られている。

設備はオーバーロックミシンを中心に100%JUKIである。
設備はオーバーロックミシンを中心に100%JUKIである。

高速シリンダーベッド3本針両面飾り縫ミシンMF-7823。
高速シリンダーベッド3本針両面飾り縫ミシンMF-7823。

高速2本針オーバーロックミシンMO-6714S。
高速2本針オーバーロックミシンMO-6714S。
輸入ミシン32台でスタート
輸出専業でドイツ向けに60%


 「バングラデシュでは縫製品、特にニット関連の産業が活発で、ニット縫製工場の競争が一段と激しくなっています。そこを勝ち抜くために、"品質"を最大の差別化のポイントと考えて、徹底的に技術力を高めたいと思っています。そのためにオペレーターの育成を進めています」とおっしゃるのはthe COTTON GROUPのCEO M.M.Rahman氏。
 現工場は面積75,000平方メートルの広さで1階が裁断と仕上げ工程、2回が縫製作業場。合計で3000人の社員が働くが、手狭になってきたために、隣に工場を建設中だ。
 同社の設立は1991年、ダッカ市内の北部で小さな工場「Cotton N Cotton Garments Industries」を始めた。ミシンは32台。「当時はJUKIの代理店がバングラデシュになく、インドの代理店から購入しました。その後、400台くらいに増えたところで、狭くなり、Mymensinghの現在地に移転してきた。
 手がけるのはニット製品で、基本的なTシャツのほかに、ファッションTシャツ、ポロラグビーシャツ、トレーナースポーツウェア、ウインドブレーカー、パーカーなどで、100%輸出向けである。
 輸出先は、ドイツ(60%)が多く、ついでフランス(20%)スイス(10%)、カナダ(10%)という状態で、アメリカはほとんどなかったが、2008年になってウォールマートなど、アメリカから仕事の話が入ってきて、今後、アメリカ向けの輸出も増えると期待されている。
 仕事が増え、競争が激しくなる中で、人材の確保、特に高い技術を持ったオペレーターの確保が不可欠だが、同社では退職率がわずか、2~3%/月という。それだけ経験者が多いことになり、その分、技術は蓄積されているといえる。


固定給だが技能レベルで給料が上昇
新人に対して6ヶ月間の訓練を実施


 一般に退職率20%といわれている中で、低い退職率の理由は、たとえば独特の給与システムにもある。同社の給与システムは技能レベルと連動させており、モチベーションを高める工夫がされている。
 入社した新人は、6ヶ月間の研修を受ける。最初の3ヶ月間は給料は1,200タカ。続いて技能を少し覚え、手伝えるようになってくると1,800タカに上がる。これが6ヶ月間続く。入社して9ヶ月をすぎると、後は各人の能力に応じて給料が決まる。
 算定の基礎になるのは、仕事に応じて難易度などから算定した独特のポイントである。オペレーターは担当した業務に従ってこのポイントを加味して、給料が決まる。
 「オペレーターにとっても、どんどん高い技術を身に付けて、難しい仕事を目指すようになることが大切です。オペレーターが高い技能を身に付けるような仕組みを用意しているのです」とoperation担当のExecutive Director Mir Azizul Karim氏。
 オペレーターは技能レベルに応じて、最初の"trainee"から始まって、→"average skill Operator"→"skilled Operator"→"multi skilled Operator"→"Supervisor"へと進む。いくつもの工程を自在に処理できるマルチ技能のオペレーターになると給料は4,000タカに及ぶ。オペレーターたちの1つの目標でもある。
 こうしたシステムによって、オペレーターは同社に永くとどまって技能を身につけ、より高い給料を得ようと努力するようになる。現在オペレーターの比率は、multi30%、skilled20%、average30%、trainee20%の比率になっており、10年の経験者も少なくない。会社にとってもオペレーターにとっても、メリットは大きいようだ。


新工場は2010年までに1階ずつ増設
ニット一貫生産を目指す


 現場のライン編成も、1ラインに34台のミシンがあり、2人のスーパーバイザーと2人のQC担当、1人のマネジャーからなり、高い技能が評価される仕組みになっているのである。
 同社で現在、現工場の隣に新工場を建設中だが、そのペースは決して急がない。「目標は2010年までに1階ずつを立ち上げ、最終的に8階建てで、1階はknitting(編物)工場、2階はprint(プリント)工場、3-5階はcutting(裁断)とsewing(縫製)工場、6-8階はSpinning(紡績)、dyeing(染色)工場にしていきたい」とVice President の Paresh Chandra Debsharma氏。
 現在の生産量は月産120万枚だが、新工場が完成すれば、アメリカへの輸出が増える分拡大して月産200万枚に増加する予定で、
 新工場の完成とともに同社はspinningからSewingまでの素材から完成品までを手がける一貫工場になる。
 「工場はコンスタントに成長させることが大切で、そのための最大のポイントは"honesty(正直、誠実)"です。あわてて大きくするよりも、時間をかけて堅実に成長することが重要。会社の経営は25年計画で考え、それを5年ごとに見直す……と言うやり方をしています。次の25年、JUKIともWIN-WINの関係で成長していきたいと思います」とMr. Rahman。
 Honetyの言葉通り、No child labor(児童労働)、Ergonomic working environment(エルゴノミクス労働環境)、Sanitation for staff & workers according to ISO standard(ISO標準の公衆衛生).などもきちんと守っている。従業員に優しい会社といえそうだ。

JUKI Magazine PageNavigation