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生産現場に『JUKI』を探る Vol.13

アパレル生産現場第12回
内海刺繍店
内海祐司代表と創業者である内海芳夫氏
内海祐司代表と創業者である内海芳夫氏
 アパレル産業の裾野は広い。紳士服の内側や作業服のポケットなどへのネーム刺繍もその一つ。規模は小さく、ほとんどが家内工業だが、無くてはならない業種だ。近年、高齢化が進み、後継者難から廃業も多いが、機械化で生き残りを図るところもある。今回はその中で内海刺繍店(東京都小平市上水南2-14-7、内海祐司代表)を紹介する。JUKIのAMSを使いこなしている工場だ。


ネーム刺繍でAMSが活躍

 JR国分寺駅・北口から歩いて約10分、通りに面したレンガ作りの建物に「内海刺繍店」の看板が目に入る。玄関を入ると、いきなり作業場で、内海芳夫氏、祐司氏の親子がネーム入れ作業の手を休めて迎えてくれた。狭い作業スペースにJUKIの新旧の電子サイクルマシンAMS2台をはじめ、バルダンの刺繍機、ラバー圧着機、コンピューターなどがぎっしり。2年前に子息の祐司氏が会社の代表になっているが、間もなく70歳になるという芳夫氏もれっきとした現役だ。
 内海刺繍店は1967年(昭和42年)、芳夫氏が横振りミシン1台で開業。紳士服の見返し、作業服のネーム入れを主力加工としてスタートした。その前の10年間、都内で修業時代を過ごした。その頃、親方は日本刺繍で手でネームを縫っていたが、芳夫氏は「ガッタガタのシンガーの中古ミシンでネーム刺繍の仕事をしていた」。 独立当時のネーム付けはオーダーの紳士服が多く、仕立てる前の見返しにネームを入れた。自分で洋服屋さん回りをして仕事を取った。あとは紳士の既製品。既製の場合は後付けで、店まで背広を取りに行き、お客さんの名前を入れた。数は少なかったが作業服も入ってくるようになった。作業服は胸ポケットの上に会社の名前を入れる作業だ。現在、ネーム入れは作業服とスポーツ関係が中心。他にクラブやサッカーの圧着の仕事もある。受注先は作業服販売店、スポーツ店、学納業者、武道具店などである。
 機械の導入は、開業時の67年に横振り1台を入れたあと、バルダン刺繍機の2頭式を78年、6頭式を81年に入れて作業服のネーム入れ加工の増加に対応した。作業服はその後数が減り、「うちの商売では6頭もいらない。2頭か4頭で十分」(芳夫氏)という状況になった。作業服の小ロット化と柔道着刺繍に対応するため2007年、1頭式(エリートIII)を入れた。

「きれいに早く」の要望に対応

 JUKIのAMSの導入は93年(平成5年)のAMS-212Cが最初。学生服の個人名入れを機械化するのがねらいだった。そして今年(2009年)、AMS-210Eを入れた。学生服の個人名入れの増加に対応するのがねらいである。裏を返せば、AMSがなくてはならない機械になっていたのである。古くなったとは言え、AMS-212Cは新機種に負けない戦力。特に芳夫氏にとっては愛着があるようで、ほとんどこの機械の前に座っている。「枠の取り外しとかが楽だし、悪いけどこっちの方が何をするにも便利」と芳夫氏。それもそのはず、ソフト会社コンピュコンジャパンの代理店でもあるコスモス(本社・東京都北区)の伊藤祐二社長に相談して刺繍時に紙を挟む「下板」を作ってもらうなど、使いやすいように改良したり、一部の装置を取り外したりしている。「使う身ではないから、作っている人にはわからないよね」というJUKIの開発者への苦言も嫌みには聞こえない。 
 新しいAMS-210Eについてはどうか。「学販が増え、1台じゃ休むヒマがないから、やっぱり2台あると違う」と、芳夫氏は新機種に目をやる。祐司氏は「新しい方がやはり字はきれいに出る。こちらは記憶媒体がフラッシュメモリーで999人分のネームの管理・保存が出来るが、古い機械はフロッピーで99人分。情報を伝達するのがやはり優れている」と話す。「使い慣れてきた。特に防寒服などは、刺繍機だと枠をはめないといけないが、厚手なので枠がはまらない。AMSはエアーで押さえられるので便利。九割は急ぎの仕事。日本人は、きれいで、速くて、安くないと納得しない」と祐司氏。規模は小さくても、しっかりと自分の居場所を確保している。
都内小平市にある内海刺繍店
都内小平市にある内海刺繍店
導入間もないAMS-210Eが大きな戦力になってきた
導入間もないAMS-210Eが大きな戦力になってきた
93年に入れたAMS-212Cも現役で活躍
93年に入れたAMS-212Cも現役で活躍
独自に作ってもらった「下板」で使い易
独自に作ってもらった「下板」で使い易
文字データ作成をデモする内海代表
文字データ作成をデモする内海代表
JUKIから「この一台」

世界最速「AMS-210E/X7450」 電子サイクル刺繍マシン

 刺繍を大別すると模様刺繍とネーム刺繍に別れます。従来ネーム刺繍は、LZ-271、LZ-391N(一本針本縫い刺繍縫いミシン)で縫われてきました。しかし、高齢化で技術を持った熟練のネーム刺繍(横振り)職人さんが減少し、また以前は崩し文字が美しいとされていましたが、若者には受け入れられない時代へと移り変わりました。職業用ネーム刺繍ミシンがありましたが、生産性と耐久性から市場では工業用刺繍ミシンのスピードへのニーズが高まりました。
 こうした中、エアークランプでワンタッチセット、導入初日から高品質な刺繍が縫える、早い、美しい、脱技能、オンリーワン高速ネーム刺繍ミシンとして日本国内でAMS-210Bシリーズが生まれ、AMS-210Dシリーズまで500台以上を出荷しました。
 2007年10月には、AMSファン多数の要望によりAMS-210Eシリーズとしてフルモデルチェンジし機能アップしました。
 AMS-210E/X7450は刺繍ミシンでは世界最速2000針/分(他社刺繍ミシン最高1000針/分、AMS-210E標準ミシン最高速度2700針/分)。最小分解能も0.05ミリ(他社0.1ミリ)のパルスモーターを採用し、さらに美しい刺繍を表現。Eシリーズを機にカラー液晶・タッチパネル化で操作性もアップしました。
 刺繍ソフトはギリシャに本社を置くコンピュコンジャパンのEOS V3を使用。Eシリーズは記憶媒体にコンパクト・フラッシュメモリーを使用し、名前データの管理、保存が容易です。ネーム刺繍は連続999人まで可能です。
 AMSは紳士服、婦人服、ジーンズ、ワーキング、自動車シート、エアーバッグ、シューズ、バッグ、カーテンなど、様々なアイテムで多岐に亘り世界で使用されている汎用自動機です。

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【JUKI販売(株) 営業推進室】

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