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服作りCOMMUNICATION Vol.11

日本のおしゃれ文化を提案
詩仙堂 社長 田村 均氏
田村均氏さん

ファッションやアパレルは、生活する文化というものを大きく理解しておかないと経済に流されてしまう。アパレルに関しては経済に流されるのではなく、社会の中のおしゃれ文化を日本の中にどう訴えていくかというのがキーワードです。ファッション文化がわかれば、いま現実にこういうものを欲しがっているということがわかる。潜在的なものを提案するというのが我々の一貫した提案です。いま本人たちはわからないけれど刺激を与えてあげる。これだったのだというものを常に作る。これが我々の原点です。

五、六年前、もう一度日本の文化を見直してみようと、イタリアに飛びました。イタリアという国は、ヨーロッパ文化の流れの中心ですから、完全に文化がある。ローマ帝国の前から、ギリシャ文化からあったわけですから、それがもろに連なって見えるわけです。結論的には、日本という国は百㍍競争。一回走ったらそれで終わり。現象のファッションです。ヨーロッパ文化は駅伝で、タスキという一つの文化を渡している。

日本は、三十代からのものの考え方が極度に変わってきています。その人たちの影響力が世の中の全体に出てくる。今まで歩んできた人たちの流れに対して完全に別のものが来る。これは交わらない。

今年は完全に変わる年です。この新しい人たちの感覚というものが、今までやってきた歴史の中の経済とか社会において、そぐわなくなってきているというのは現実です。だから、今年からどういうふうに向かっていくかの戦略、戦術を、具体的に出す時です。宮島でショーをやったのは三年くらい前になりますが、これからの時代は今までの流れ方をずっと持ってきてもダメ、他力本願ではダメ、自分たちできちんと向かって行きましょうというのが、宮島のショーでした。

おしゃれというものに対して、我々が提案する役割が明確になった時、それがブランドです。おしゃれ心があるときはリズムがあり、目的がある。言葉を換えると、歌舞く(かぶく)ということになる。人よりちょっと変わったというのが代表的な解釈ですが、私は歌舞くというのは、自分が自分に対して歌舞くということであって、人との比較対象の中で歌舞くのとは違う。敢えて本当のおしゃれの原点というのは、自分の中に歌舞くものがどう潜在的にあるかだと思う。

洋服を着て、少なからずもおしゃれというものをまとった時には、どこかの部分に凛としたものも身につけることになる。それを着ると前に進む勇気が出る。そういうものを我々は、洋服に託したいのです。今ちりめんですが、三十代というテーマもありますから、織り方が変わってきます。ちりめんで始めたのは、より女らしく、少しかわいくというのがテーマ。アクティブな女性であっても最低の部分、男女の違いだけは、認識しておこうということです。               

縫製
縫製場
パターン作成

日本人よ、頑張れ!のメッセージ

いま、トータル的な、例えば洋服があってファッション小物、グッズ、おしゃれなカフェ、それに花をそえる、という流れが出てきます。根津美術館の近くにオープンした青山の店は、宮島をやった時からの発想です。現在、東京の青山、銀座、表参道はメード・イン・ジャパンではなく、いいところはみんなメード・イン・海外です。どんどん占領されて、表参道付近は土地まで買われている。日本に、もっとすごいものがある。日本の人たち頑張れよ!というメッセージなんです。もっとお互い刺激を与え合おうということ。今の刺激は全部海外のものばかり。日本のあのブランドは気になって仕方がないと。それを維持していかなくてはいけない。

国内生産の空洞化が言われていますが、地方の責任権限の空洞化がいちばん恐い。全て東京、大阪に吸い上げてしまって、決定権を一つにまとめてしまう。空洞化し、経済が悪くなり、責任の権限も取られ、何があるのかというと、これから向かっていくのは、本来の人なんです。確実に人の重視でしょう。そのために何をしていくか。現実的に日本で作ったとしても、単価は上がる。賃金が高いわけだから、お互い目的意識というものをしっかりもたないといけない。何故我々はこの洋服を作らなくてはいけないのか、もう一度改めてそれをお互い確認しあう必要性がある。我々はかつて土地を買って自社物件で縫製工場を持ちました。当時、詩仙堂の世界を作って、ものを作る生産部、縫製工場だけは、周りから影響を受けないような体制を組もうと。これが私のやり方でした。

今年は、本当に二つの流れが平行して動き出す新しい時代のスタートだと思います。経営もモノ作りも、二つの流れの部分のどちらをとってやるか。それが問われる年です。しっかりと二つの流れを理解していくと、そこには確実に見える部分があるのです。

JUKIからのメッセージ
JUKI販売 JCC中四国代表 小林 俊彦

小林 俊彦

「まだまだ元気、やる気」の日本を全力サポート

新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
詩仙堂の田村均様は日本の伝統織り、ちりめんをモチーフに独自の創作活動に入り、ハイクオリティーな創作空間「岩国」から発信し、自ら環境の時代を実践する革新的デザイナーです。新しい年を迎え るに当たり、二〇〇四年はアパレルも食も新旧の文化の分岐点となる新たなスタートの年と話しておられました。

国内のアパレル製品を見ましても、海外製品ばかり目立ち、日本製と書いた製品は限りなく減る傾向です、この流れは数年前より続いていますが、メード・イン・ジャパンで「まだまだ元気、やる気」のお客様が たくさんおられます。私たちJUKI販売グループは「お客様第一主義」をモットーに、全力でサポートし、お役に立ちたいと思っております。

一月二十三日(金)、二十四日(土)、二十五日(日)にインテックス大阪で開催される第三十九回大阪ミシンショーには、ダイレクトドライブをメーンに、 電子サイクルミシンシリーズ、新タイプ飾りミシンをはじめ自動機、A-CAD等の展示からアタッチメント実演まで、素材への対応、生産性向上のご要望に 沿える場としてご来場お待ちしております。

JUKI販売は全国二百店舗に及ぶ契約代理店様とユーザーセールス部門十八店舗、CC部門十拠点を設置し、アパレル、ノンアパレルを問わずお役に立ちたいと思っております。

二〇〇四年、まだまだ元気、やる気のJUKI販売並びにJUKIグループを宜しくお願い申し上げます。

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