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毛糸を上糸に使って飾りステッチをするには


カーディガンに2本取りの共糸の毛糸で千鳥縫いの飾りステッチをすることになりましたが、糸が切れて縫えません。下糸はテトロン#50です。どうすればよいでしょうか。

婦人服などでは、生産にあたって特別な工夫が求められることも少なくありません。毛糸をミシン糸として使うには工夫が必要です。生産性を落さずに要求される品質で仕上げるための縫目の改善方法をご紹介しましょう。


原因

 
  毛糸はミシン糸に比べ太いため、ループを形成しにくく、また二本取りのため、カマの剣先でループの1本だけをすくう「半がけ」になりやすいという問題があります。
半がけの結果、糸が切れますので、今回のご相談となったと思われます。さらに、毛糸は伸度が小さいため、糸締りも悪く、きれいな縫目を作りにくい素材です。
 

対策

 
 

基本的には目飛びと糸締り対策をします。

  1. 糸調子
    二枚皿タイプに変更する。ロータリーテンション式では解決は困難です。
    上糸張力:170g
    下糸張力:70g(下糸は針板上面にて測定)
    糸取りバネストローク(糸吸収量):16mm
    糸取りバネ張力:35g
  2. 針と押え
    針:シュメッツ134SERV7NM120
    押え金:標準
    針穴のエグリ形状が目飛びに効果的です。
  3. 針高さ
    針エグリ下に剣先が当たらない程度に下げる。
  4. 送り歯高さと位相
    送り歯が最も高い時、針板上面の高さで、奥1.2mm、作業者側1.4mm。
    位相は、針板上面を送り歯が沈んだ時、針穴上部から針板まで4.4mm。
  5. 上糸の通し方(図表1)
    1本を床や台上に置き、また、2本一緒に糸立ての穴に通すことで2本の糸の流れを同じにする。
  6. 回転数とソフトスタート
    上糸を押えの下に入れ縫い始める。縫い始めの4針を500針/分に設定。縫製中の回転数は1500針/分程度が適当である。
  7. 針板針穴を大きくする
    縦2.7mm、横10.5mm程度(振り幅や針の太さにもよります)
  8. カマ内カマ抜け部を約2mm削る。

図表1